YouTube広告でのブラックリスト配信のススメ
YouTube広告は在庫量が非常に膨大な媒体です。そのためある程度エリアを限定した市区町村であっても一定の予算額の配信が可能であり、提案や施策の幅が非常に広い媒体といえます。
一方で広告在庫量が多いYouTube広告の宿命ともいえるのが配信面の質です。これはディスプレイ広告でも同様のことがいえますが、配信面の在庫が豊富 = 配信面の質もまばらということを示しています。
今回はYouTube広告の配信で成果を出すために重要な設定の1つ「ブラックリスト配信」をご紹介します。
ブラックリスト配信とは?
ブラックリストとは、金融業界でもよく使われるキーワードですが、Web広告の世界では「ネガティブな配信面」といった意味合いで使われることが多いです。
最近ではアドフラウド(botアクセスなど詐欺的な広告)の文脈で語られることも多くなっています。
高度なフィルターを掛けて、高精度に配信面を除外したい場合は、「Spider AF」などのアドフラウドツールの活用がおすすめです。
ただし、アドフラウドツールの導入にも月々数万~数十万円のコストが掛かるため、「アドフラウド対策の費用対効果が見込めるのか?」という点は十分検討が必要です。
今回はツールに比べると多少精度は落ちますが、費用をかけることなく、ブラックリスト除外を行う方法をご紹介します。
解決策①:管理画面上のフィルター活用
最も簡単な方法で、YouTube広告側のフィルターを活用することができます。フィルターは大分類で3種類あります。デフォルトでは「標準広告枠」に設定されており、右側の「制限付き広告枠」に変更することで、ほとんどのデリケートな動画への広告配信を抑制可能です。
明確なラインは非開示ですが、「下品な言葉遣い」や「度を越さない程度の静的コンテンツ」まで広告枠から外す設定となります。
さらに、細かいラベルごとの設定では、コンテンツタイプやコンテンツラベルを指定可能です。埋め込み動画への非常時、ライブストリーミング動画への非表示が設定可能です。とくにライブストリーミングの場合、YouTube側でのコンテンツ審査をかけづらいため、掲載コンテンツを精査したい場合は外すことをおすすめします。
右側のラベルごとの設定では、成人向け・一般向けコンテンツを選択可能ですので広告配信対象者の年齢層に合わせた設定がおすすめです。
解決策②:独自のブラックリストを作成しプレースメント除外
さらに細かく設定したい場合には独自のブラックリスト作成がおすすめです。YouTube上には日々様々なチャンネルが動画をアップロードしており、中には広告配信に適さない動画があるのも事実です。
例としては暴露系YouTuberや政治的な偏向発言のある動画、性的なコンテンツなど様々挙げられます。
①でご紹介したフィルターでも大まかな除外は可能ですが、特定のチャンネルを停止するためには②での設定が必要です。
設定自体は簡単で、「コンテンツ > 除外設定 > プレースメントの除外」の手順で設定できます。1つずつ記入も可能ですし、除外リストとして一括で登録することで、他のキャンペーンでの適用がスムーズになります。
また、BtoB企業様の場合は、一般的には問題ない大衆向けのエンタメ動画を掲載するようなチャンネル・動画であっても効果的にNGとなる場合もあるため、事前にクライアント様とのすり合わせが重要です。