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松山

YouTube広告

動画アクションキャンペーン(VAC)の基礎知識と適切なクリエイティブ、配信方法

「動画アクションキャンペーン(VAC)とはどんなものだろう?」

「どうやったらVACを配信できるのだろう?」

以上のような悩みを抱えていませんか?

VACキャンペーンとは、Youtube広告のひとつであり次世代のTrueViewアクションです。

機械学習によって、効率的な動画広告配信が行われ、コンバージョンの獲得に大きく貢献するため、Web広告を行う上で一度は知っておきたいところ。

そこでこの記事では、動画アクションキャンペーン(VAC)の基礎情報と適切なクリエイティブなどについて解説します。

1.TrueViewアクション広告(VAC)とは

TrueViewアクション広告とは、Googleが提供するYoutube広告のひとつです。

英語では「Video Action Campaign」と言われ、VACと略されることもあります。

しかし2022年4月25日以降は、TrueViewアクション広告をベースに改良を加えた「動画アクションキャンペーン」のことをVACと読んでいます。

従来のTrueViewアクション広告よりも効果的な配信面や広告フォーマットが追加されました。

動画アクションキャンペーンの広告フォーマットには、スキップ可能な「インストリーム広告」と「インフィード広告」の2種類があり、商品やサービス、ターゲットによって配信方法を変えられるのも魅力です。

(1).コンバージョン獲得に特化

VACは、コンバージョンの獲得に特化した広告配信です。

広告配信のターゲティングが細かく設定でき、視聴者の興味関心に基づいた広告配信ができます。

そのため、広告を見た視聴者は、広告主が提供するサービスや商品に関心を持っており、コンバージョンが生まれやすくなります。

さらに、TrueViewアクション広告は視聴者が広告をスキップする前に、広告に対して興味を持っているかどうかの判断が可能です。

このように、Googleによる過去のデータを基に配信されるため、効率的な広告配信を実現しており、コンバージョンの獲得にも大きな期待ができるでしょう。

(2).配信面が豊富

現在のVACでは、従来のTrueViewアクション広告の配信面に加え、新たにYouTubeホームフィードとTV面が追加されました。

VACの配信面は以下のとおりです。

・YouTubeホームフィード

インフィード動画広告の場合、デバイスによって掲載場所が異なり、モバイルの場合は再生画面の下枠に、PCの場合は右上部に、テレビ画面の場合は下部に動画広告が表示されます。

・YouTube動画再生ページ
・YouTubeおすすめ動画(関連動画欄)
・YouTube検索結果
・YouTube以外のGoogle動画パートナーサイトやアプリ

Google動画パートナーの詳細は公開されていませんが、Youtubeの審査を受けたサイトやアプリに掲載されます。広告主は配信面の設定はできませんが、Googleの行動分析によって適切な量が配信されています。

・TV

TV面の追加は、Youtubeをテレビにつなげて視聴する人も増えたため、大きな期待が寄せられます。

2. VACで期待できるメリット

続いて、VACキャンペーンで期待できるメリットをいくつか紹介します。

コンバージョン率を上げたい方は必見です。

(1).コンバージョンに最も近いユーザーに配信可能

VACを使用することで、広告配信の過去のデータを分散させることなく、機能学習の効率化が可能です。

Googleで蓄積したユーザーの行動データをもとに、ユーザーの属性や興味関心、過去の行動履歴などを分析し、クリックや購入などのコンバージョンにつながる可能性が高いユーザーを特定します。

特定したユーザーに対して、効果的な広告を配信することで、コンバージョン率を高めることが可能です。

VACでは、広告のターゲットとなる属性や行動履歴など以下のようなカテゴリーが指定できます。

・年齢
・性別
・世帯収入
・商品・サービスに関するキーワードの履歴 など

さらに、「最適化されたターゲティング」機能を利用することで、手動で設定したターゲット以外にも広告が配信され、コンバージョンの可能性が高いオーディエンス情報が集められます。

これにより、逃していたターゲットに対しても配信でき、リーチの拡大が可能です。

機能学習を集中させることで効率化でき、コンバージョンに最も近いユーザーへ最適な広告の配信ができるでしょう。

(2).投資対効果が分かりやすい

投資費用に対する効果が明確な入札戦略が選べるため、投資対効果が分かりやすいといったメリットがあります。

VACでは、「目標コンバージョン単価(tCPA)」というスマート自動入札戦略が使用でき、入札戦略を作成する際に指定した、1件あたりのコンバージョンに対する平均額の範囲内で運用できます。

また、入札戦略のひとつである「目標広告費用対効果」を利用したい場合は、まず「目標コンバージョン単価」に設定した後に、アップグレードが必要です。

どちらも投資収益率の目標値が定まっている場合に効果的な入札戦略です。

(3).コンバージョン獲得最大化の入札戦略ができる

VACの「コンバージョン数の最大化」では機械学習を使用することにより、コンバージョン獲得の最大化に即した入札戦略を使用することが可能です。

この入札戦略では、予算内でコンバージョンを最大化できるよう、入札単価を自動入札します。

投資収益率の目標値が定まっていない場合は、「コンバージョン数の最大化」を選択し、コンバージョンが獲得できた段階で、その他の入札戦略に変更することが推奨されます。

また、「コンバージョン値の最大化」は「コンバージョン数の最大化」に設定して運用後に、アップグレード可能です。

3. クリエイティブ制作のポイント

実際に配信するクリエイティブの制作にはいくつかのポイントがあります。

VACに効果的なクリエイティブを制作し、より効果的な配信を行いましょう。

(1).冒頭の3〜5秒間で商品やサービス内容を伝える

VACの広告フォーマットである「インストリーム広告」と「インフィード広告」の2種類は、スキップ可能であるため、冒頭の3〜5秒が非常に重要です。

動画広告では、冒頭の3秒は非常に重要であり、3秒間以上見られた動画広告は効果が高いとの見解もあるほど。

さらに、スキップ機能であっても有料の「YouTube Premium」でなければ冒頭の5秒は必ず表示されます。

そのため、動画広告の冒頭3〜5秒で商品やサービス内容を伝えられるようにしましょう。

インパクトのあるキャッチコピーは、一気に関心を引きます。

(2).CTAをはっきりと作る

「今すぐ買う」や「問い合わせる」などの行動を誘導するフレーズやボタンをはっきりと作ることで、効果の出やすいクリエイティブになります。

Google広告ヘルプの「クリエイティブに関するガイドライン」でも、「行動を促すフレーズ」機能があり設定は「半角10文字(全角5文字)以内」となっています。

CTAは、主に以下のような行動喚起に設置すると効果的です。

・購入
・資料請求
・お問い合わせ
・会員登録
・ダウンロード
・メルマガ登録

広告が流れても、最後まで見てもらえても、次の行動に繋げられなければ意味がないため、CTAにも重点をおき、作成しましょう。

(3).クリエイティブのバラエティを複数作成する

VACのクリエイティブでは、可能な限りクリエイティブを複数作成します。

ターゲットに合わせて訴求を変えるなど、5つ以上の広告バリエーションを用意するのが望ましいです。

しかし、静止画の広告よりも制作に費用や時間などの労力が必要であるため、CTAや見出しなどの小さな変化を与えて種類を増やしてみましょう。

複数の広告を用意することで、独自にABテストを行うことも可能になり、より効率の良い配信ができます。

4. VACの配信方法

VACはYoutubeに動画を投稿し、Google広告の設定を行うことで配信可能になります。

以下では、VACの配信手順について詳しく解説します。

(1).Youtubeに広告用の動画をアップ

まずは、広告用の動画をYoutubeの右上の「+」から追加します。

動画のアップロードは、モバイルからでもアップ可能です。

動画の長さは10秒以上でなければ、VACに使用できないので注意しましょう。

(2).Google広告から動画広告を作成

続いてGoogle広告に入り、Youtube動画広告を作成します。

メニューの「キャンペーン」をクリックし、管理画面の「+」からプルダウンメニューを表示。

「+新しいキャンペーンを作成」を選択します。

(3).「達成したい目標」を選択

表示される以下の目標の中から目標を設定します。

・販売促進
・見込み顧客の獲得
・ウェブサイトのトラフィック
・商品やブランドの比較検討
・ブランド認知度とリーチ
・アプリのポロモーション
・来客数と店舗売上の向上
・目標を設定せずにキャンペーンを作成する

キャンペーンタイプは「動画」で、サブタイプは自動的に「コンバージョンの促進」が選択されるため、そのまま「続行」をクリック。

(4).予算についての設定

続いて、ここでは以下の要素を設定します。

・キャンペーン名を入力
・入札戦略「目標コンバージョン単価」または「コンバージョン数を最大化」のどちらかを選択
・「1日の予算」か「キャンペーンの合計予算」のどちらかを選択
・キャンペーンの開始日と終了日を設定

広告はGoogleの自動審査が行われるため、キャンペーンの開始日は余裕を持って設定してください。

(5).ターゲットを設定

次に、以下の要素を設定します。

・ネットワーク
・地域
・言語

ネットワークでは、「ディスプレイ ネットワークの動画パートナー」を選択することで、Youtube動画外のサイト上にも広告配信が行えます。

(6).広告グループを作成

続いて、広告グループの作成とその他のターゲティング設定を行います。

以下の点に注意して作成を勧めましょう。

・広告グループの種類は「レスポンシブ」にする
・ターゲティングでは「ユーザー」で絞る

広告グループの種類を「標準」を選択すると、従来のTrueViewアクションになってしまいます。

さらに、ターゲティングを「コンテンツ」で絞ると、ディスカバリー面への配信ができなくなり、フルに機能が活かせなくなるため、ユーザーで絞っていきましょう。

(7).動画広告を作成

ここまでの設定が終わったら、はじめにYoutubeへアップした広告配信する動画のURLを入力し、動画広告を作成します。

広告設定では、以下の項目を入力してください。

・最終ページURL
・行動を促すフレーズ:半角10文字(全角5文字)以内
・広告見出し:半角15文字(全角7文字)以内
・Long headline(広告見出し(通常版)):半角90文字(全角45文字)以内
・説明文:半角70文字(全角35文字)以内
・クリエイティブオプション(任意)
・コンパニオンバナー
・広告名

必須項目を記入し終えたら、「キャンペーン作成」をクリックして完成です。

まとめ

TrueViewアクション広告は英語でVACと言い、Googleが提供するYoutube広告のひとつです。

現在は動画アクションキャンペーンのことを指し、従来のTrueViewアクション広告の内容に加え、スキップ可能な広告フォーマットや配信面がアップグレードされました。

動画広告によって、静止画広告よりもプロモーション効果の高い配信が可能です。

また、細かいターゲティングとGoogleの機械学習により、効率の良い広告配信を行い、コンバージョン率を上げることに特化しています。

テレビにYoutubeを繋げて視聴する人も増える中、配信面でもTVが追加され、今後も高いコンバージョン率が期待できるキャンペーンです。

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