シニア世代向けに動画広告が有効な理由

「シニア世代に向けた動画広告が有効な理由は?」
「実際、どんな広告動画であれば効果が得られるの?」
以上のような疑問はありませんか?
近年では、シニア世代にもスマホが普及し、情報収集のためにSNSを活用している方もいます。
そのため、動画広告はシニア世代に向けた商材の認知向上や購買促進にも、おすすめの手段となっています。
そこでこの記事では、シニア世代向けに動画広告が有効な理由について解説。
シニア世代に向けた動画広告の作成や配信の注意点なども紹介しているため、参考にしてみてください。
1. 動画広告とは?
動画広告とは、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSや世界最大の動画のプラットフォームであるYouTubeなどで配信される広告です。
映像と音声で情報を伝えることができるため、テキストや静止画広告よりも商品やサービスの魅力を伝えられるといったメリットがあります。
また、動画広告では冒頭の数秒間だけスキップできないものもあるため、ブランドイメージや認知度の向上などの効果も期待できるでしょう。
一方、静止画の広告に比べ、制作に労力とコストがかかるといったデメリットも考えられます。
(1).ユーザーの割合
動画広告を配信する主なSNSの全体的なユーザー数は以下のとおりです。
・Twitter:46.2%
・Facebook:32.6%
・Instagram:48.5%
・YouTube:87.9%
上記の割合のうちシニア世代(60代以上)のユーザー数の割合は以下のとおりです。
・Twitter:14.1%
・Facebook:19.9%
・Instagram:13.4%
・YouTube:67.0%
(出典:https://smmlab.jp/article/sns-user-number/#topic01)
YouTubeを除き、それぞれのSNSの利用率は20%未満と低い印象です。
しかし、世界最大の動画のプラットフォームであるYouTubeを利用するシニア世代は、60%を超えており高い水準です。
2. 動画広告がシニア世代向けにおすすめの理由
ここでは、動画広告がシニア世代向けにおすすめの理由を解説します。
(1).情報を取り入れる際の負担が軽減される
シニア世代のなかには、視力の関係で小さな文字を読むのに負担を感じる方もいます。
広告が動画であれば文字を大きく見せることもでき、構成によっては最小限の文字数で内容を伝えることができるでしょう。
さらに、音楽や言葉などの音声によって、聴覚的にもアプローチ可能です。
広告の情報を取り入れる際の負担を減らすことで、クリック数を増やすことができるでしょう。
(2).使用後のイメージが伝わりやすい
シニア世代問わず、動画広告は静止画やテキストの広告よりも商品やサービスのイメージが伝わりやすいです。
商材のイメージを正確に伝えられることで、「こうなったら良いな」というような申込み後や購入後のイメージも想像しやすいでしょう。
商材の魅力を動画広告内で正確に伝え、申込み後や購入後のイメージが明確になることによって、購買意欲を与えることも可能です。
3. シニア世代向け動画広告の注意ポイント
近年ではシニア世代もスマホを持ち、SNSも使用しているため、各媒体の動画広告は有効と言えます。
動画広告は、商材の内容やメリットを映像で伝えられるため、たとえ集中して見ていない場合でもユーザーの脳裏に広告の内容や情報が入りやすいでしょう。
しかし、シニア世代へ向けた動画広告にはいくつかの注意点があります。
注意ポイントを抑えて、動画広告を効率よく配信しましょう。
(1).ターゲットを決める
「シニア世代向け」の商材であっても、直接「シニア世代」に届ける内容なのか「シニア世代の子ども向け」なのかによって、ターゲットや訴求内容が変わります。
シニア世代の子ども向けであれば、40・50代といったところです。
さらに、シニア世代・シニア世代の子ども世代のどちらであっても、以下のようなターゲティングができます。
・年齢
・性別
・居住地
・興味・関心
シニア世代でも、層や環境はさまざまであるため、細かいターゲティングによって配信するユーザーを絞りましょう。
年齢や性別など、ターゲットを絞ることで動画広告への反応率を見ることができます。
(2).どの媒体が良いか決める
動画広告を配信する上で、どの媒体への配信が効率良いかを考え、最優先して配信しましょう。
先述したように、シニア世代向けにおける主要SNSのなかで一番利用率が高いのはYouTubeであり、Facebook、Twitter、Instagramと続きます。
そのため、まずはYouTubeから動画広告を配信するのがおすすめです。
さらに、シニア世代は友人との交流や近況報告にFacebookを使うことが多いため、YouTube以外の媒体に広告の掲載を検討する場合は、Facebookが良いでしょう。
(3).広告動画の内容
動画広告は冒頭の数秒間を見られるか見られないかによって、CTRが大きく変化します。
特にシニア世代の場合、判断能力も鈍くなっている場合も多いため、早いテンポで情報を詰め込み過ぎるのはNGです。
冒頭に商材の解説を持っていき、中盤に訴求ポイント、終盤に割引情報などのお得な情報を入れる、テレビショッピングのような広告動画が良いでしょう。
(4).広告文の内容
広告動画の広告文の内容には、商材の特徴や割引情報を入れて他の類似商材と差別化しましょう。
当たり障りのない内容を避け、ターゲットを絞り、商材の詳細を紹介することでユーザーは「自分に適した商材だ」というような認識が生まれます。
広告文によって、興味や関心を引き出すことで成果へと繋げられるでしょう。
さらに、動画広告の商材が「どこの会社のどんな商材か」が分かりやすいように、会社名や商材名を入れた広告文を作り、類似サービスに流れないようにする必要があります。
また、シニア世代向けであることを強調し過ぎないよう、広告文には注意が必要です。
「まだまだ現役!」など、元気なシニア世代も多くいるなかで「高齢者」や「シニア世代」と一括に表現する内容は控えるように心がけましょう。
(5).シニア世代への固定観念
シニア世代は一般的に60代以上の方を指しますが、60代を中心に「シニア世代といえば」というような固定観念を持っておくのは危険です。
主に、以下のような固定観念には注意が必要です。
・仕事をしていない
・洋食より和食が好き
・最近のアニメやアイドルを知らない など
一昔前のシニア世代は、上記の固定観念に当てはまる方も多かったかもしれません。
しかし、現在においては定年退職の年齢は引き上がっており、再雇用や延長制度もあるため、65歳を過ぎてもなお現役で働いている方もいます。
また、洋食も当たり前に食べられる時代となり、和食よりも洋食を好む方や、孫と一緒にアニメ見たり、アイドルを推しているシニア世代も少なくありません。
そのため、固定観念に基づいたシニア世代をターゲティングすると、配信効率が悪くなる可能性も考えられます。
(1).シニア世代の分類
シニア世代は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
・アクティブシニア
・ノンアクティブシニア
・パッシブシニア
アクティブシニアとは、元気で活発なシニアを指します。
自分なりのこだわりや価値観をもっており、仕事のみならず趣味などにも意欲的なシニア世代を指し、「一般社団法人日本アクティブシニア協会」では、前期高齢者である65〜75歳の方と定義しています。
ノンアクティブシニアとは、一般的には自らの力で生活を送る70歳〜80歳ぐらいの方を指し、「日常生活に支障はないがバイクには乗れない」「外で長時間の活動はむずかしい」など、積極的に外には出れない方を言います。
さらに、年齢はさまざまですが、日常的な介護や医療を必要とする方をパッシブシニアと言います。
パッシブシニアの方も動画広告を見ることはありますが、生活全般を子ども世代が請け負うことも多いため、ターゲットはパッシブシニアの子ども世代(40代以上)が良いでしょう。
シニア世代と一括りに言っても、年齢や生活スタイル、生活環境は異なるため、上記の3つの分類を理解して戦略を練る必要があります。
(6).LPのデザイン
動画広告からクリック後、LPへと移る場合が多くありますが、その場合にはシニア世代へ向けたLPを作成する必要があります。
シニア世代向けのLPデザインは、CVボタンを分かりやすく、大きく配置することが大切です。
さらに、全体的なフォントの級数や種類も選び、LP全体を読みやすくするなどの工夫を行います。
具体的には、以下のようなフォントがおすすめです。
フォント:ゴシック体
文字サイズ:12pt(16px)以上
行間:文字サイズの1.5〜1.75倍
読みやすさには、文字の背景と色のコントラストも重要であるため、明度や彩度の差を付けたデザインを心がけましょう。
ただし、デザイン面に意識を向けすぎた結果、商材の内容が薄くなっては本末転倒です。
LPの内容は「起承転結」の流れでシンプルに作成し、無意味な英語やカタカナは排除。
シニア世代にも理解しやすい言葉と内容で仕上げることで、抵抗なく商材の情報が分かるLPになるでしょう。
4. シニア世代向け動画広告の事例
最後に、実際に行ったシニア世代向け動画広告の事例をご紹介します。
商材 | シニア向け商材 |
広告の種類 | YouTube広告 |
予算 | 150,000円 |
CPC(1クリックごとの掲載費用) | 1,288円 |
CTR(クリック率) | 0.05% |
ターゲティング | エリアを細かくセグメント |
その他 | プレースメントターゲティングとして、ターゲットの興味がありそうなチャンネルを設定 |
上記の事例はシニア世代といっても、50・60代をターゲットにした商材です。
商材に適した地域に住んでいる・通勤している方を細かくセグメントしています。
YouTube広告を使用し、プレースメントターゲティングとして、ターゲットの興味がありそうなチャンネルを設定して動画広告を配信しています。
興味関心が一致するチャンネルに配信することで、ターゲットを絞った広告配信が可能です。
まとめ
今回は、シニア世代へ向けた動画広告がおすすめの理由から注意点などについて解説しました。
近年では、シニア世代も当たり前のようにスマホを持ち、YouTubeやFacebookなどのSNSを利用しています。
一番利用率の高い媒体はYouuTubeであり、シニア世代の利用率は67%。
続くFacebookの19.9%との差は歴然です。
そのため、シニア世代向けの商材広告は、YouTube広告で広告動画を配信するのが良いでしょう。
しかし、シニア世代向けの商材はシニア世代に直接訴求するのか、シニア世代の子どもにあたる40代以上の世代に訴求するかで、広告動画の内容も変わってきます。
さらに、シニア世代と一括りに言っても、年齢や性別、興味関心、生活スタイルも異なるため、正確なターゲティングを行い効率の良い広告配信を行うことが大切です。
伝える内容をシンプルにまとめて、視聴覚的に伝わりやすい広告動画を制作して、シニア世代の興味をそそりましょう。
【参考文献】
一般社団法人 日本アクティブシニア協会
https://www.tochikatsuyou.com/_kaigo-hukushi/adviser/209/profile/
https://smmlab.jp/article/sns-user-number/embed/#?secret=NfPS5rbVPd#?secret=hmea9tqmjv