Facebookの類似オーディエンスについて解説
「Facebookの類似オーディエンスとはなんだろう」
「類似オーディエンスはどのように活用すればいいのだろう」
こんな悩みを抱えていませんか?
Facebookの類似オーディエンスとは、既存顧客に似た特性を持っており、自社のビジネス・商材に興味関心を示す可能性が高いと思われるユーザーをターゲティングする方法のことです。
この記事では、Facebookの類似オーディエンスについて詳しく解説します。
類似オーディエンスは、売上を大きく向上させられるポテンシャルを秘めた機能です。
ぜひ活用方法を知り、自社のビジネスに活用しましょう。
1. Facebookの類似オーディエンスとは?
Facebookの類似オーディエンスとは、Facebook広告内に存在する「既存顧客に似た特性を持つユーザーをターゲティングするための機能」のことです。
選択した既存のカスタムオーディエンスがもととなります。
既存顧客に似た特性を持つユーザーは、自社のビジネス・商材に興味関心を示している可能性が高いため、ターゲティングして広告配信することで無駄なく効果の高い広告配信が可能になるのです。
自社の優良顧客のカスタムオーディエンスをもとにした類似オーディエンスを作成して使用すると、より高い効果が得られることが期待できます。
2. Facebookの類似オーディエンスとカスタムオーディエンスの違い
Facebookの類似オーディエンスとカスタムオーディエンスには、「何をもとにしてユーザーを探すのか」に違いがあります。
カスタムオーディエンスは「Facebookのユーザーをもとにして」設定した特徴を有しているユーザーを探すのに対して、類似オーディエンスは「カスタムオーディエンスをもとにして」似た特性を持つユーザーを探すのです。
つまり、カスタムオーディエンスで設定した特徴とのマッチ率を少し下げ、リーチできるユーザーのボリュームアップにフォーカスしたのが類似オーディエンスだといえます。
3. Facebookの類似オーディエンスを活用するメリット
Facebookの類似オーディエンスを活用するメリットは、以下の3つです。
・より多くのユーザーにリーチできる
・コンバージョンに近いユーザーにリーチできる
・新しい見込み客層の発見につながる
メリットを理解していれば、最適なケースで類似オーディエンスを活用できるでしょう。
また、メリットを理解した状態で類似オーディエンスを活用するのと、そうでないまま類似オーディエンスを活用するのでは効果測定の方法が変わるため、長期的に広告効果を見た際に、前者のほうが広告効果が大きくなります。
下記の3つのメリットを正確に把握して、類似オーディエンスを活用しましょう。
(1). より多くのユーザーにリーチできる
類似オーディエンスを活用すると、より多くのユーザーにアプローチできます。
なぜなら、類似オーディエンスはカスタムオーディエンスを拡張させたものだからです。
類似オーディエンスを設定する際には、選択したカスタムオーディエンスとの「マッチ率」を割合の範囲で設定可能。そこで割合を大きくすることでマッチ率を低くしてリーチできるオーディエンスボリュームをアップさせられます。
ただ大人数に広告を配信するのではなく、自社のビジネス・商材に興味関心を抱きそうなユーザーに対して広くアプローチできるのがメリットです。
(2). コンバージョンに近いユーザーにリーチできる
類似オーディエンスでは、コンバージョンに近いユーザーにもリーチ可能です。
コンバージョン率が高いカスタムオーディエンスをもとにして類似オーディエンスを作成し、割合を低く抑えることでカスタムオーディエンスとのマッチ率が高い類似ユーザーをターゲティングして広告配信できます。
ビジネス目標に合わせてソースとなるカスタムオーディエンスを変更したり、マッチ率を変更したりしながら運用するのがポイント。
その際には、クリエイティブも目標に合わせて差し替えましょう。
(3). 新しい見込み客層の発見につながる
類似オーディエンスの活用が、新しい見込み客層の発見につながる場合もあります。
たとえば、認知拡大のために割合の範囲を大きく取り、マッチ率を低くした状態でとあるカスタムオーディエンスの類似オーディエンスに広告を配信したところ、想定以上にコンバージョンが来たのでコンバージョンした顧客を分析してみると共通の特徴があったなど。
他市場にいる顧客が潜在的に自社商材のニーズを抱えていることがあるのです。
具体的には、恋愛市場にいる顧客が「お金を稼げばモテるのではないか」という考えに基づき、潜在的にビジネススクールのニーズを抱えていることがあります。
類似オーディエンスでコンバージョンした顧客は、しっかり分析するといいでしょう。
4. Facebookの類似オーディエンスの設定方法
Facebookの類似オーディエンスの設定方法は、以下のとおりです。
1. 広告マネージャの「オーディエンス」にアクセス
2. 画面右上の「オーディエンスを作成」をクリック
3. 表示メニューから「類似オーディエンス」をクリック
4. 表示タブでソースとなるカスタムオーディエンスを選択
5. 表示タブでターゲットの国や地域を選択
6. 表示タブで希望するオーディエンスサイズを選択
7. 表示タブ右下の「オーディエンスを作成」をクリック
Metaビジネスヘルプセンターによると、推奨されるカスタムオーディエンスは「優良顧客1,000〜50,000人」とされていますので、迷った際にはこの基準を採用しましょう。
<h2>5. Facebookの類似オーディエンスを活用する際の注意点</h2>
Facebookの類似オーディエンスを活用する際には、以下の3点に注意しましょう。
・既存のソースオーディエンスが必要
・広告最適化の設定が複雑になる
・コンバージョン率が下がることがある
以上の点に注意しないと、そもそも類似オーディエンスが利用できなかったり、誤った効果測定・分析をしてしまうことによって、総合的な広告効果が低下する恐れがあります。
類似オーディエンスをビジネスに正しく活用するために、注意点を把握しておきましょう。
(1). 既存のソースオーディエンスが必要
類似オーディエンスを作成するためには、既存のソースオーディエンスが必要です。
つまり、すでに作られているカスタムオーディエンスが必要だということ。
さらに、そのカスタムオーディエンスには1カ国あたり最低でも100名以上が必要です。
Metaビジネスヘルプセンターが推奨しているのは「優良顧客1,000〜50,000人」のカスタムオーディエンスをソースとして使用することであるため、最低人数である100名だけで構成されたグループではなく、十分なボリュームのあるグループをソースとしましょう。
(2). 広告最適化の設定が複雑になる
類似オーディエンスを活用することで、広告最適化の設定が複雑になります。
1つのカスタムオーディエンスから最大500種類の類似オーディエンスが作成可能であり、1つの広告セットに対して複数の類似オーディエンスを使用可能であることから、広告を最適化させるためにより複雑な設定が必要になるのです。
広告はさまざまな機能を使うほど複雑になりますが、その機能をすべて上手く活用できれば、最適なターゲットに対して最適な広告を配信できるようになります。
時間と手間はかかりますが、常に広告を最適化させる姿勢は忘れないようにしましょう。
(3). コンバージョン率が下がることがある
類似オーディエンスを活用することで、コンバージョン率が下がることがあります。
なぜなら、類似オーディエンスを活用すると広告でリーチできるユーザーが増えるから。
また、ソースにしたカスタムオーディエンスが適切ではなかった場合、興味関心を示しにくいユーザーにまで広告を配信することになってしまうからです。
しかし、ビジネス目標によっては一時的にコンバージョン率が下がることは問題ないはず。
類似オーディエンスを活用した意図を正確に把握しながら広告効果を分析しましょう。
まとめ
類似オーディエンスは、Cookie規制などでプライバシーへの規制が厳しくなっていく昨今において、とても貴重かつ重要な機能です。
上手く活用することで、これまでリーチできなかった「コンバージョンに近いユーザー」に対して広告でアプローチできるようになります。また、思いもよらない市場において自社の商材にニーズがあることがわかり、ビジネスの規模を大きくできる可能性もあるのです。
しかし、ターゲティングが複雑化することで広告運用の負担が大きくなる側面もあります。
広告の効果測定・分析によって、より大きな広告効果を得るためも、さまざまな類似オーディエンスを正確に把握し、類似オーディエンスのマーケティングファネルに合わせたクリエイティブを作成するなどの仮説・検証を繰り返す必要があるからです。
限られた予算内で高い広告効果を得るために、類似オーディエンスを活用しましょう。