【効果改善ノウハウ】Twitter広告のターゲティング紹介と選定のコツ
Twitter広告は、ユーザーがつぶやいた投稿や興味・関心、検索ワードなどからターゲティングし、広告を表示できるサービスです。他のSNS広告に比べて独特な機能が揃っているので、使い方次第でより正確なターゲティングが可能になり、広告の費用対効果アップが期待できます。この記事では、ターゲティング機能の使い方のコツを通じてTwitter広告の仕組みをご紹介します。
1.広告を届けたいユーザーを絞り込む「ターゲティング機能」
「ターゲティング機能」による絞り込みの方法は3つで、「オーディエンスの特性」「オーディエンスの条件」「テイラードオーディエンス」があります。ここでいうオーディエンスとは、Twitterのユーザーを指します。
(1)オーディエンスの特性とは
性別や年齢、言語や活動地域などの基本属性や端末の種類といったユーザー特性を絞り込みます。条件をプラスしていく「AND検索」で行います。
例えば、「男性の21歳以上、東京都と大阪府に限定」のすべての条件を満たすユーザーに向けてTwitter広告を配信します。
AND検索は、条件を重ねるほどターゲットが絞り込まれるため、配信対象となるユーザー数は少なくなるので注意が必要です。 性別は、Twitter広告の配信対象の性別を限定しないか、男女どちらかに限定するかを選べます。
年齢は、1歳単位ではないことに注意してください。日本以外の地域を条件として選んでいる場合、「日本のみ」の年齢幅は選択できません。
OSバージョンは、端末の種類ごとに細かく選択できます。
ユーザーがTwitter上で使用している文面から言語を自動判断します。
世界の多くの国と地域に配信できます。日本では、都道府県単位から絞り込めます。
(2)オーディエンスの条件とは
いいね、リツイート、ツイートなど、Twitter上でのユーザーがどんな内容に反応しコミュニケーションをしているかで「オーディエンスの条件」を絞り込みます。
①「キーワード」について
ツイートや検索窓で使用したキーワード・絵文字が合致するユーザーに配信することができます。キーワードでの絞り込みは1単語である必要があります。例えば、「Twitter広告」という1つの言葉としてなら設定できますが、「Twitter 広告」の2語以上の組み合わせは設定できません。
②「イベント」について
どんなスポーツやエンターテインメントなどに興味を持っているかを判別して配信できます。例えば「オリンピック」など、Twitter上でタイムリーに盛り上がっているイベントを選択できます。
③「興味関心カテゴリー」について
ユーザーの興味関心を推測します。以下は大カテゴリーで、実際には中カテゴリーごとに選択可能です。
④「会話トピック」について
Twitter上で交わされる会話のテーマから、推測されるユーザーに配信することができます。 上記の1.キーワードターゲティングとの違いは、キーワードは設定した言葉のみを限定しますが、会話トピックはさまざまな関連ワードを幅広く含めてターゲティングします。
⑤「フォロワーが似ているアカウント」について
配信しようとしている広告のブランドと似ていたり、関連性のあったりする特定のアカウントをフォローしているユーザーに配信できます。
⑥「映画とTV番組」について
映画の公開やTV番組の放送日など、ツイートが盛り上がるタイミングに合わせてTwitter広告を配信することができます。Twitter独自のデータ分析により、「TVを見ている」「映画を見ている」というデータを推定してユーザーを絞り込みます。
(3)テイラードオーディエンスとは
既存のつながりがあるリストに基づき、関連性の高いユーザーに対して再アプローチするための機能が「テイラードオーディエンス」です。 ウェブ、モバイルアプリ、リストの3種類の情報に基づいて直接ターゲティングします。また、いずれかを組み合わせて柔軟にターゲティングすることも可能です。
①「テイラードオーディエンス(ウェブ)」について
自社のウェブサイトに来訪したTwitterアカウントに再アプローチすることができます。ウェブサイトのホームやランディングページなどの閲覧者数の多いページにタグを設置して、そこに訪れた多くのユーザーに配信することを目指します。
②「モバイルオーディエンスターゲティング」について
自社のアプリのインストールなど、特定のアクションを行ったユーザーに向けて再アプローチします。自社のブランドに興味があることがはっきりしているので、高い広告効果が期待できます。
③「テイラードオーディエンス(リスト)について
メールアドレスやTwitterユーザー情報などの自社の顧客リストに該当するTwitterアカウントに再アプローチします。
④「柔軟なオーディエンスのターゲティング」について
オーディエンスマネージャー上で上記のいずれかを組み合わせて、より柔軟なターゲティングを実施できます。
2.ターゲティング選定時のポイント
Twitter広告の費用対効果アップを狙うために、ターゲティング選定時のポイントを把握しましょう。重要なのは、配信予算に応じた適切な「オーディエンスサイズ」かを見極めることです。オーディエンスサイズとは、設定したターゲティング条件にどのくらいの人数が存在するかを示したもので、できる限り想定予算での配信数と数値を近づけることを心がけましょう。
管理画面でターゲットを設定した際に、右の「オーディエンスの概要」という枠でオーディエンスサイズを確認、修正します。
例:予算10万円/クリック率 0.5%/クリック単価 100円/クリック数1,000→表示回数 200,000
このケースでは、約20万人のオーディエンスサイズがあればバランスが取れていると考えられます。 オーディエンスサイズが20万よりも大きい場合は、オーディエンスサイズが大きすぎて配信数が足りず、20万よりも小さい場合は、オーディエンスサイズが小さすぎて予算分を配信できない可能性が高いということになります。
(1)ターゲットはペルソナ作りから
ターゲットを設定するには、まず「ペルソナ」を考えましょう。ペルソナとはターゲットとなる人物像を架空で細かく描いていくことです。ペルソナを決めておくと、広告担当者が変わっても基本となる人物像をよりどころにキャンペーンを実施することができます。 例えば、「どのようにTwitterを使っているのか?」「どんな人をフォローしてる?」「どんなツイートを見ている?「どんな投稿をするか?」など、ペルソナとなる人物がどのような行動を取るかを具体的に想像しましょう。実際にTwitterを見て分析すると現実的なユーザー行動を設定することができます。
(2)ペルソナが決まったら、年齢&性別を設定
ペルソナ設定によりターゲットの行動を想定したら、「オーディエンスの特性」で年齢や性別などの基本属性を設定します。
(3)次はキーワード&フォロワーが似ているアカウント
想定したペルソナの属性や興味関心に当てはまるアカウントか、ペルソナと似ているフォロワーのいるアカウントかなどを設定し、「オーディエンスの条件」を絞り込みます。
(4)Twitterのテイラードオーディエンスについての注意点
他の媒体でもよく使われる手法であり、最も効果的なターゲティングです。しかしTwitterの場合はリストが溜まりにくく、あまり期待はできないといわれています。例えば、ウェブサイトの訪問者数が100人いても、1〜5人程度といわれています。
(5)「おすすめ」機能について
おすすめ機能をONにすると、現在設定している絞り込み条件に似ているターゲティングをおすすめしてくれます。ユーザー設定に悩んでいるときや広告配信を実施してみても効果がなく行き詰まっているときなどに、打開策としておすすめです。
3.弊社事例紹介
ここまでは、Twitter広告のターゲティング機能やターゲティング選定時のポイントを見てきました。
続いては、弊社が実施している広告運用の事例を紹介します。
失敗事例及び成功事例をそれぞれ取り上げ、詳しく解説します。
解説する内容については、以下の4項目です。
①取扱商材について
②広告の実施期間
③使用した広告メニュー(媒体)
④今回の広告出稿の際のポイント
⑤広告の効果と検証結果
①取扱商材について
スマホやテレビ、パソコン周辺機器を販売する国内大手総合メーカーの商品である「ガジェット」を商材として取り扱いました。
本事例においては、ガジェットのプロモーションを目的として広告を運用しました。
②広告の実施期間
2022年4月頃から広告運用を開始しました。
実施期間は1ヶ月。年に1〜2回の運用を予定しています。
③使用した広告メニュー(媒体)
Twitter広告を媒体として使用しました。
「Twitter広告」とは
ユーザーがツイートした言葉(検索語句)やユーザーの興味・関心などからターゲティングし、広告を表示できるサービスです。
他社のSNS広告と比較し、独特な機能が揃っています。
そのため、機能の使い方を工夫することで、より正確なターゲティングが可能になります。
これはTwitter広告の特徴の一つです。
そして、そのターゲティングによって広告の費用対効果向上に繋げられる強みがあります。
④今回の広告出稿の際のポイント
広告運用の開始後しばらくすると、CPC(クリック単価:Web上に表示されている広告を、1回クリックした時に発生する費用のこと)が、運用開始時に設定した目標よりも20円ほど高くなっていました。
CPCが高くなった要因として、ターゲティングが要因として考えられます。
広告出稿時には、ターゲティング機能「オーディエンス特性」の一つである「年齢」を若年層のみに絞り込みました。
また「オーディエンス条件」では、「興味関心ターゲティング」と「フォロワーターゲティング」の機能を使い、絞り込みを行いました。
ちなみに「年齢」は、下は「13〜19歳」、上は「50歳以上」と、様々な年齢幅で設定が可能です。
また「興味関心ターゲティング」とは、ユーザーの興味関心を推測した上で広告を配信するターゲティング機能です。
20種類以上の興味関心カテゴリーから選択できます。
そして「フォロワーターゲティング」とは、配信予定の広告ブランドと似ていたり、関連性のある特定アカウントをフォローしているユーザーに広告を配信できる機能です。
上記のように、ターゲティングを2〜3つほどしか設定していませんでした。そのため、配信できるオーディエンス数が少なかったのです。
その結果、競合と競い合う形となってしまい、CPCが上昇したと示唆されます。
⑤広告の効果と検証結果
上記の事例では、CPCが目標よりも20円ほど高くなっていました。
そのCPCの改善を目的として、次のとおり施策を打ちました。
施策内容は、「オーディエンス条件」の一つである「フォロワーターゲティング」の追加です。
具体的には、以下の2つのアカウントを追加しました。
1つ目:フォロワー数120万人
2つ目:フォロワー数20万人
それぞれ120万人、20万人以上のフォロワーを持つ上記2つのアカウントを追加したことで、配信できるオーディエンス数が増えました。
つまり、Twitter広告のターゲティング機能が有効に働いたということです。
この施策の実施によって、CPCは広告運用時の約80円から60円と、約20円の引き下げに成功しました。
4. まとめ
日々のトレンドや個人の関心事が刻々と変化するTwitter上での広告出稿は、机上論で計画してもうまくいくとは限りません。
成功の基本としては、ペルソナ策定とTwitterを実際に見ることが重要です。
さまざまなターゲティング機能の種類が用意されているので、それぞれの特性をよく理解して最適化を図りましょう。
初めて広告を出す方や、広告の効果が上がらず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
もしTwitter広告運用に関して、弊社の運用代行サービスにご興味をお持ちの方は以下のサービスページもご覧いただけると有難いです。
日辰広告のSNS広告運用代行サービス