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【じっくり解説】動的検索広告(DSA)はどんな時に使える?

動的検索広告(DSA:Dynamic Search Ads)とは検索連動型広告のうちの一つで、通常の検索連動型広告のように検索キーワードを登録する代わりに対象となるWebページを登録し、広告見出しと遷移先URLが自動で生成され、検索ユーザーに動的に配信される広告のことです。

実はその歴史は意外に古くて2012年頃からと言われており、2015年頃にはインターフェースが刷新され、キャンペーンの設計時にウェブサイトのコンテンツに応じた推奨カテゴリを選択できるようになりました。

その後もGoogleは改良を重ね、カテゴリ選択時には上限クリック単価が表示されるほか、マウスオーバーすればサンプルの検索クエリとリンク先となるURL、表示される広告例が視覚的に確認できる様になるなど、広告主ファーストな仕様となっています。今まではGoogleのみの広告機能でしたが、2018年5月よりYahoo!でも運用開始になりました。

今後ますます自動化が進み、キーワードレス化が期待できる動的検索広告ですが、今回はそんな動的検索広告についてその仕組みや特徴とメリット、設定方法から注意点まで幅広く取り上げていきます。

1.動的検索広告とは

動的検索広告(DSA:Dynamic Search Ads)とは検索エンジンが提供する検索連動型広告のうちの一つで、通常の検索連動型広告のように検索キーワードを登録する代わりに対象となるWebページを登録して、広告見出しと遷移先URLを自動で生成し、検索ユーザーに動的に配信される広告のことです。

今まで人間の仕事であったキーワード選定や広告見出しの作成、遷移先URLの登録作業が全て不要になり、広告の遷移先も自動で選定されます。広告主のWebサイトと関連性の高いキーワードで検索しているユーザーに対して、検索エンジンがWebページの内容を判断し、ユーザーのニーズを満たす広告を自動で生成、出稿します。

2.動的検索広告の仕組み

動的検索広告(DSA)によって広告が配信される仕組みは以下の通りです。

1.広告がクリックされた際に表示させたいページのURLをGoogle広告に設定する。

2.検索エンジンが指定されたWebページをクロールして情報を読み取り、コンテンツの内容をインデックスする。

3.ユーザーがインデックスされたWebページと関連性の高いキーワードで検索した時、検索エンジンが広告見出しと遷移先URLを自動生成し、広告を表示する。

4.検索ユーザーが広告をクリックして遷移先URLへと移動する。

前述した様に、通常の検索連動型広告との大きな違いは広告主が広告の対象となるWebページを指定することによって広告見出しと遷移先URLが自動生成されるという点です。

クローラーが読み取る対象URLは「すべてのWebページ」「カテゴリ指定」「現在使っているランディングページ」「ページフィード」「特定のWebページ」の5つから選択することができるため、細かな設定が可能となります。広告説明文だけは広告主が文章を考えて手動で設定する必要があります。

3.動的検索広告のメリット

動的検索広告についての概要や仕組みが分かったところで、動的検索広告のメリットについても確認していきましょう。メリットは主に以下の3つです。

(1)キーワード登録では拾えない検索語句にアプローチできる

Grow Business with Google & Google Partners (2013)の発表によると、入札キーワードと完全に一致しない検索語句の割合は70%にも上るそうです。このデータからも分かる通り、ユーザーの日々変動する検索クエリに手作業で対応することは不可能であり、予想できないが故にコンバージョンにつながるお宝キーワードを見逃してしまう可能性があります。

しかし、動的検索広告であれば、登録したWebページの内容を元に広告を配信するため、具体的なキーワードやロングテールキーワードで検索する顕在層を網羅することができ、適切な広告を表示させることが可能となります。想定していない新しいキーワードやユーザーニーズを見つけるのに役立ち、マーケティング情報として活用できるのです。

(2)広告設定の負担が減る

前述した通り、本来人の仕事であったキーワード選定や登録、広告文の作成などの作業が自動化されるため、広告出稿にかかる工数や時間を削減することができ、新しい市場への参入もスピーディーに進めることができます。

動的検索広告において、広告主が行なうことはランディングページ、入札単価、説明文の3つを設定するだけです。節約できた時間は広告運用の改善を図ったり、説明文(広告クリエイティブ)を創造したりするなどの広告品質の向上に充てることができます。

(3)成約率UPにつながる

具体的なキーワードやロングテールキーワードで検索する顕在層に広告を表示することができるため、高い成約率が期待できます。

また、上記のキーワードはしばしばニッチキーワードとなるため、クリック単価が低くなる傾向があり、費用対効果の改善が見込めます。手動では網羅できない検索クエリに対しても広告表示される可能性があるため、単純に広告表示の機会が増え、新たなトラフィックや売上を獲得できます。

さらにはユーザーの探している情報と関連性の高い広告見出しが動的に生成されるため、広告ランクを構成する上で欠かせない品質スコアが向上し、結果として広告の掲載順位を上げることに繋がるでしょう。

4.動的検索広告と拡張テキスト広告、レスポンシブ検索広告の違い

ここでは、混同しやすい動的検索広告と拡張テキスト広告、さらにレスポンシブ検索広告の違いについて確認しておきましょう。

従来の標準テキスト広告では文字数の制限がタイトル1で12文字(全角)、説明文1・説明文2で17文字(全角)までの非常にシンプルなものでしたが、Google広告は2017年1月31日に標準テキスト広告の新規入稿、編集のサービスを終了させ、以降は拡張テキスト広告を標準のフォーマット仕様にすることを発表しました。

拡張テキスト広告は従来までの標準テキスト広告に比べて入稿できる文字数や広告見出しの数が大幅に拡張され、検索ユーザーに対してより多くの情報やメッセージを伝えることが可能になりました。文字数が増える分、広告の表示面積も増えるため、検索ユーザーの視認率が高まり、クリック率の増加につながるというメリットがあります。

多くのメリットが目立つ拡張テキスト広告ですが、拡張テキスト広告では自動で最適化はされず、一度設定した広告見出しと説明文の組み合わせや順番は変更できません。そのため、ABテストを行なうために様々なパターンの広告を作成する場合は、いくつもの広告を個々に作成してそれぞれ配信する必要がありました。そんな拡張テキスト広告の弱点を克服する様に登場したのがレスポンシブ広告です。

レスポンシブ検索広告は、複数パターンの広告見出しや説明文を登録することで機械学習が自動で最適な広告文を組み合わせ、ユーザーに検索語句と関連性の高い広告として自動配信してくれる広告機能で、最大15個の広告見出しと4個の説明文、2つの表示URLを設定することができます。

この中から表示されるものが自動で組み合わされ、ユーザーに最も関連性の高い広告メッセージとして配信されます。表示されるのは最大3つの広告見出しと2つの説明文なので、表示される文字数は拡張テキスト広告と同じです。

現在のGoogleの設定では1つの広告グループにレスポンシブ検索広告1つと拡張テキスト広告2つを含めることを推奨していますが、2022年6月30日より拡張テキスト広告のサービスが終了になるため、今後レスポンシブ検索広告だけで広告配信が最適化されることに期待が高まります。

動的検索広告は前述の通りキーワードの選定や登録、広告の作成はすべて検索エンジンが自動で行なってくれますが、キーワードごとの入札単価や広告見出しの表現をコントロールできない上に、商材によって向き不向きがあります。そのため、今後の検索エンジンのアップデートに期待することになるでしょう。

5.動的検索広告の設定方法

では具体的に動的検索広告を設定するためにはどうしたら良いのでしょうか。ここではGoogleの動的検索広告について、2021年9月時点の設定方法と設定する際に注意しておきたいポイントも合わせてご紹介します。順番に見ていきましょう。

(1)新しいキャンペーンの作成

まずは対象アカウントのキャンペーンをクリックします。下の写真の通りプラスマークをクリックしましょう。

赤枠内の「新しいキャンペーンを作成」をクリックします。

キャンペーンの目標を選択し、キャンペーンタイプは「検索」を選び、キャンペーンで目標とする成果を選択してキャンペーン名を入力します。

予算と入札単価を設定します。
入札単価は通常の検索キャンペーンのパフォーマンスに影響を及ぼさない様にするために、同時に運用しているキャンペーンよりも低く設定することをおすすめします。

キャンペーン設定では「ディスプレイネットワーク」のチェックを外し、その他の設定をクリックして、プルダウン表示された中から「動的検索広告の設定」をクリックします。

使用するドメインを入力し、ターゲティングソースは「自分のウェブサイトのGoogleインデックスを使用する」にチェックが入っているか確認します。広告を作成、配信する際に基となるターゲティングソースはウェブサイトでGoogleのインデックスに登録されているページが使われます。インデックスしていないページを対象にするときは、ページフィードを作成し、ターゲティングソース選択を変更しましょう。サイトのドメインとターゲティングソースの設定が完了したら、合わせてターゲット地域やユーザーの言語を選択して[次へ]をクリックします。

(2)広告グループ設定

広告グループ名を決め、動的広告ターゲットを選択します。以下の3つから選択が可能です。
・URLを個別に設定する
・対象とするウェブページのルールを設定する
・すべてのウェブページ

ここでは、ユーザーの行動に合わせて動的検索広告のターゲットグループを作成し、細かい設定が可能ですが、まずはターゲットを広くし、広告を表示させるために「すべてのウェブページをターゲットに設定する」を選択しましょう。設定は後からでも変更可能です。

配信に含めたくないページがある場合は「対象とするウェブページのルールを設定する」を選択して配信に使用するページだけを登録しましょう。

(3)広告を作成する

動的検索広告では広告見出しと遷移先URLが自動で生成されますが、説明文は自分で設定しなければなりません。基本的には様々な広告見出しに対応できる汎用的な文章を設定しましょう。

説明文1と2はどちらも半角90文字以内の規定があります。「キャンペーンに進む」をクリックすると管理画面に戻ります。

以上で設定は終了です。設定自体にそこまで時間はかかりませんが、ここからGoogleによる審査が行われます。通常であれば1時間程度で審査が完了しますが、審査落ちしてしまった場合には下記の注意が必要です。

6.動的検索広告の注意点

Googleの審査に落ちない様にするためにはどのように対策が必要なのでしょうか。ここでは審査落ちしないための動的検索広告の注意点を2つご紹介します。

(1)サーバーエラーなどは事前に解消

配信開始にあたり、Googleクローラーによる審査が行われます。その際にクロールできないページ(500エラーなど)があると審査落ちしてしまいます。事前にサーチコンソールなどでエラーページがないかどうか確認しておきましょう。

(2)除外キーワード、除外URLなどを細かく設定する

意図しないキーワードでの出稿を防ぐために、「返品」や「在庫切れ」などのネガティブワードの除外設定を行いましょう。また、広告のリンク先URLとして設定することを望まない会社概要などのページもあらかじめ除外しておきましょう。

関係のない検索に対しては広告を掲載しない様に除外キーワードや除外URLを設定しておくことで、無駄な表示を減らし、効率的に購買意欲の高い顧客層にアプローチしやすくなります。

質の高いリードにリーチできることで、コンバージョン率の増加や売り上げ拡大が期待できます。ただし、過剰に除外設定を行なうと、機械学習による配信を制限してしまう恐れもあります。

7.動的検索広告がおすすめなケース

ここまで動的検索広告の特徴や仕組み、設定方法について詳しくみてきました。では動的検索広告がおすすめなケースとは一体どの様なものなのでしょうか。順番に解説していきます。

(1)商品点数が多いサイト

ECサイトなどの物販系、不動産や旅行会社などのポータルサイトでは膨大な量のランディングページが想定されます。

この様なコンテンツではリンク先やキーワードが大量で管理工数が大きいため、手動で管理するのには限界があります。動的検索広告と商品やサービスを大量に扱うサイトは相性が良く、型番系のキーワードも取りこぼしなく網羅できるため、広告出稿の負担が軽減されます。

さらに動的検索広告は検索エンジンが対象のWebページを常にクローリングしているため、「在庫の有無」や「価格変更」など情報の更新頻度が高いサイトにも向いています。

その反対に商品数が限られるサイトやブランドイメージを重視する企業の場合、動的検索広告のメリットを生かしにくく、手動で運用を行った方が効率の良い場合もあります。

(2)SEO対策がしっかりとされているサイト

動的検索広告は登録されたウェブサイトの情報をクローリングすることでユーザーの検索語句と関連性の高い広告を生成します。

ウェブページがSEOのルールに則って構成されていなかったり、関連するキーワードが入っていなかったりすれば適切な効果を発揮できません。SEOがしっかりしていれば検索エンジンがWebコンテンツの情報を正しく読み取り、自社商材の強みやメリットを反映した精度の高い広告を生成してくれるでしょう。

そのためにはユーザーの悩みを解決するWebサイトを作成し、検索エンジンから高評価を得られるようにするのがおすすめです。動的検索広告を利用する際には自社サイトのSEOがGoogleの基準に沿っているか確認しておきましょう。

(3)既存のキャンペーンでは効果が頭打ちになってきた場合

ある程度既存のキャンペーンで改善をやり尽くし、余裕資金で挑戦してみたい場合などにも動的検索広告はおすすめです。

前述した通り、ユーザーニーズは日々変動するため、毎日新しい検索クエリが誕生しています。マーケティングの一環として新たな検索語句やキーワードを発掘したい場合でも効果を発揮するでしょう。

8.動的検索広告は万能ではない

自動化が進むGoogle広告において、動的検索広告は広告主の出稿の手間を限りなくシンプルにした最先端の広告フォーマットであると言えるでしょう。

一部の情報では、動的検索広告に任せれば効果が上がるといった情報がありますが、そう決めつけるのは早計です。あくまでも機械学習が判断できるのは過去のデータに基づくことだけであって、まだデータがない状態のものに対して最適化することはできません。

動的検索広告にも得意不得意がありますので、広告を配信する目的は何なのか、自社サイトは動的検索広告の強みを十分生かすことができるのかを検討することが大切です。

前述した通り、商品数やランディングページが膨大なECサイトやポータルサイトでは動的検索広告の強みがいかんなく発揮され、人力ではカバーできない範囲からのコンバージョンの獲得やサイトへの流入が見込めます。

その一方で人間が考えた方が効果の出る運用型広告もあります。人間が考案すべきものと機械学習に頼るべきものを明確に分け、より効果が出るような広告運用の仕方を検討しましょう。