Microsoft広告のオーディエンス広告がおすすめなケースは?概要や設定方法を解説
Microsoft広告運用者の中にはオーディエンス広告を上手く活用できていなかったり、どのようなケースで利用したらよいかわからず導入していない方もいるのではないでしょうか。
オーディエンス広告を上手く活用することで、購買意欲の高いユーザーへのリーチができます。
今回はオーディエンス広告がおすすめなケースや入稿既定、ターゲティング設定をご紹介します。
1.Microsoft広告のオーディエンス広告とは
Microsoft広告のうち、いわゆるディスプレイ広告にあたるのがオーディエンス広告。コンバージョンが見込まれるユーザーに関連性の高い広告を配信する、配信先に馴染む画像オプションで視覚的に訴求といった特徴があります。
Microsoft広告には他にアプリインストール広告、動的検索広告、マルチメディア広告、レスポンシブ検索広告、バーティカル広告があります。オーディエンス広告も既存のMicrosoft広告から設定、管理できるので、現在Microsoft広告を運用していればすぐ簡単に始めることが可能です。
また検索広告は自動的にオーディエンス広告に切り替えができます。
(1).配信場所
BingやMSN、Edge、OutlookといったMicrosoftのサービスに配信を行います。
Edgeは特に16〜24歳、45歳以上のユーザーが多く、この年代に狙える商材がある場合は有利です。
(2).ターゲティング
検索履歴、ブラウザ履歴、ページコンテンツ、ユーザー属性など、ユーザーの関心にあわせて、ターゲティングを機械学習で最適化します。
地域や年齢性別、オーディエンスといったターゲティングが可能です。利用できるターゲティングは以下の通りです。詳しくは「4.ターゲティング設定」で解説します。
・地域ターゲティング
・年齢・性別ターゲティング
・オーディエンスターゲティング
・LinkedIn プロフィールターゲティング
・予測ターゲティング
(3).画像オプション
オーディエンス広告では画像表示オプションもしくはストック画像を使用できます。設定した画像が配信先にあわせて自動トリミングされ表示されます。
(4).オーディエンスリスト
ウェブサイトにアクセスしたユーザーやアプリユーザーのリストであるオーディエンスリストを作成します。Google広告でいうリマーケティングリストのことで、過去にWebサイトを訪問したことのあるユーザーに再度訴求します。
UET(Universal Event Tracking Tag)タグを埋め込んだページの情報はMicrosoft広告のプラットフォームに送信されます。このデータを基にして、過去にWebサイトにアクセスしたユーザーにターゲットを絞ることが可能です。
2.おすすめのケースは?
Microsoft広告はビジネスシーンに強みを持っています。オーディエンス広告も例外ではありません。そこでビジネスパーソン向けのBtoB商材と相性が良いです。
たとえば在宅ワークのユーザーはビジネス用のPCをプライベート的に利用する人も多く、勤務時間中に商品の検討を行うこともあるためBtoB商材の広告は効果的です。
さらにMicrosoftのユーザーは購買意欲が高いのも特徴的。加えてMicrosoftのユーザーは役職者や高所得者が多いため、高額商品の購買力が高いです。
配信場所やMicrosoftユーザーの特性を活かせる商材は広告運用をおすすめします。
3.入稿規定
オーディエンス広告はレスポンシブで、配置されるページに調和するようにサイズや形状が自動的に調整されます。入稿のポイントをご紹介します。
(1).画像サイズ
推奨されている画像サイズは縦横比1.91:1、1.78:1、1.5:1、1.33:1の4種類。このうち1.91:1は入稿に必須です。
設定しておく画像は多いほど広告のバリエーションが多くなるので、必須以外も設定しておくとよいでしょう。
(2).画像アセットの使用
「Shutterstock」という画像素材サイトから既存の画像アセットを広告画像に使用できます。
Shutterstockの画像を使用するには、入稿時に「ストック画像」を選択し、使用したい画像の特徴をキーワード検索します。画像をクリックして選択すると設定完了です。Shutterstockの画像は1つの広告内に何枚使用しても問題ありません。
(3).サイズに注意
画像は配信先に合わせて自動でトリミングされ、アスペクト比が変更される場合もあります。どのような比率でも広告画像の内容に影響がないように設定しましょう。
画像内にテキストを入れるのは推奨しません。自動的に調整されるため、テキストが見えなくなったり途中で切れたりする可能性があります。どうしてもテキストを入れなくては行けない場合は、テキストは語数を減らしフォントサイズを小さくして中央に表示するようにしましょう。
広告プレビュー機能で比率やトリミング後の画像を確認できます。
4.ターゲティング設定
オーディエンス広告はMicrosoftユーザーの特徴をとらえたターゲティングや、他の広告媒体にはない企業・業種・業界のターゲティング、ほかにも予測ターゲティングなどが可能です。
(1).オーディエンスターゲティング
オーディエンスリストを利用してターゲティングを行います。ユーザーの興味関心に合わせた広告配信、購買意向の強いユーザーに向けた配信が可能です。
たとえば過去にWebサイトにアクセスしたことのあるユーザーに再び配信したい場合は「リマーケティングリスト」を利用し、ユーザーの行動履歴やWebページ閲覧履歴を参考に、扱っている商材への関心が高そうなユーザーに配信したい場合にはリスト名「購買意向の強いユーザーリスト」を利用します。
他にも既存の顧客情報を参考に既存顧客と行動や年齢層などが似ている新規顧客を開拓するための「類似オーディエンスリスト」などがあります。
これらのオーディエンスリストは除外設定も可能で、たとえば新規顧客にのみ広告を配信したい場合には、気zの顧客のリスト「カスタマーマッチリスト」を除外設定します。
(2).LinkdInのプロフィールを利用
Microsoft広告はLinkdInのプロフィールを利用したターゲティングが可能です。現在日本を配信対象とする場合の使用はできませんが、今後使えるようになる可能性はあるためチェックしておきましょう。
ビジネス特化型SNS、LinkdInには利用者のプロフィール情報である会社名・業種・業界等のデータがあります。
LinkdInのプロフィールデータをもとにターゲティングを行うことで、企業・業種・業界に絞り込んだターゲティングが可能になります。企業・業種・業界でターゲティングができるのは他広告媒体にはなくMicrosoft広告だけの利点です。
(3).予測ターゲティング
オーディエンスシグナルの情報を参考にして自動でターゲティングを拡張する機能です。Webページの閲覧などオーディエンスシグナルを分析してコンバージョンが見込みやすいユーザーを探します。
自動機能のため、ターゲティングを1から考える必要がなくなり、広告運用の工数削減が期待されます。
5.現時点での所感
Microsoft広告のオーディエンス広告は、扱う商材とオーディエンス広告の特性がマッチすれば高い広告効果を生み出します。しかし現状はまだオーディエンス広告を利用している広告主は少ないです。
理由としてGoogleディスプレイ広告やYahoo!ディスプレイ広告と使用感が異なる部分が多いことが上げられます。慣れるまでは意図せぬ結果が起こりかねなかったり管理に工数がかかったりと注意が必要です。
また企業・業種・業界のターゲティングが可能な点はメリットではありますが、業種を指定する場合、国内全国配信であってもボリュームが非常に出づらいです。そのため、ある程度は興味関心も組み合わせた配信が必要となります。
オーディエンス広告を運用した所感として、クリック率はYahoo!ディスプレイ広告と近い0.1%前後、クリック単価は100円近くなりGoogleディスプレイ広告よりも高くなりやすい傾向にあります。
6.まとめ
Microsoft広告のオーディエンス広告はレスポンシブな画像を用いて視覚的訴求が可能です。またオーディエンスターゲティングや予測ターゲティングを活用し新規顧客の獲得やリマーケティングにも効果が期待されます。
Microsoftのサービスに配信されるMicrosoft広告は、Microsoftユーザーの特性上BtoB商材との相性が良いです。自社で扱っているサービスや商品が当てはまると思われる場合は導入を検討してみてください。
参照:
https://help.ads.microsoft.com/apex/index/3/ja/56674
https://help.ads.microsoft.com/apex/index/3/ja/56906
https://digimarl.com/syllabus/microsoft-ads-banner-size-and-guidelines/