Facebookページの審査落ちの解決方法、対策
Facebookページはどんなときに必要なのか?
Facebook広告を実施するとき、もしくはInstagram広告を実施するときに必要となります。
Facebook広告を配信する際には、Facebookページが必須となりますが、Instagram広告を配信する場合は以下2パターンの方法があります。
Facebookページ経由でInstagram広告を配信する場合は、アイコン画像をクリックしたときに「この広告主はInstagramを利用していません。」と表示され、Facebookページへのリンクが表示されます。(InstagramとFacebookページを連携している場合は連携済みのInstagramアカウントが表示される)
一方で、Instagram経由でInstagram広告を配信する場合は、アイコンクリック時に通常のInstagramと同じようにInstagramのプロフィール画面に遷移します。
Facebookページが審査落ちになる原因
Facebookページが審査落ち(停止や削除)になるケースにはいくつか想定される原因があります。代表的なものを3つご紹介します。
Facebookページ管理者のアカウントが本物ではない
Facebookの規約では、1人に対してFacebookのアカウントは上限1つまでと定められています。サブアカウントとして偽名を使ったFacebookアカウントを立ち上げたり、同一のアドレスで複数のアカウントを登録した場合は、Facebookに検知され、Facebookページが削除、停止されます。
誤解を招くページ名、投稿内容
Facebookページのページ名は、正しく表記する必要があり、誤解を招く表現を用いることは厳しく制限されています。
例えば、「国内NO.1」「★*****★」「●●商店!!」など本来のFacebookページの内容を表していない表現や強調記号を用いた場合、制限を受けます。
投稿内容も審査対象であり、投稿内容に虚偽の内容がある場合にも制限対象となります。
Facebook広告のポリシーに違反している
Facebook広告では、以下のように「違法、差別的内容、タバコ、武器、成人向け商品、偽情報、マルチ商法」といったサービスの広告はNGとなっています。
そのため上記に関連する内容でFacebookページを立ち上げた場合にもFacebookページが停止となるリスクがあります。
審査落ちになった場合の解決策
審査落ちになってしまった場合は、以下の手順での対応がおすすめです。
STEP1:Facebookサポートへ問い合わせ
まずはFacebookサポートに問い合わせ、再審査請求を行いましょう。ただし、再審査請求には約5~10営業日かかるので、スピード優先の場合は期待できません。
STEP2:Facebookポリシーと照合して抵触箇所の確認
Facebookへの再審査請求の結果を待つ間、Facebookポリシーと照合して抵触箇所がないか確認を進めましょう。
明確な抵触箇所がある場合は、改めて正しい内容に修正を加えて再審査請求を行いましょう。また、そもそも商材NG(商材自体がFacebookのポリシーに違反している)場合は、クライアント様にその旨をお伝えし、別の方法で広告配信を検討するのが現実的です。
STEP3:別経由で再度Facebookページ立ち上げ
これは「一部のページ管理者のプロフィールが本物ではない」ことが原因で審査NGとなった場合におすすめの対応ですが、別のFacebookアカウントやビジネスマネジャー経由で新たにFacebookページを作り直すことで審査落ちを回避できる場合があります。
審査落ちを防ぐための対策
そもそも商材NGの場合は、対策を取ることはできませんが、それ以外の場合の対策をまとめました。
偽のFacebookアカウントを作らない
クライアント様側で新しくFacebookページをご用意いただく際によくあるケースですが、「プライベートな情報を漏らしたくないので、サブアカウントを作って、サブアカウント経由でFacebookページを立ち上げた」場合があります。
クライアント様が初めてFacebookページを立ち上げられる際には、事前に以下の点をお伝えしましょう。
・お客様の正式なFacebookアカウントを利用する必要があるという
・プライベートな情報が見られたくない場合は、鍵アカウントに設定できる
Facebook広告の相談を受ける際に、商材NGでないか確認する
Facebook広告の相談を受ける際に、まず最初にFacebook広告のポリシーと照合して問題ないかのチェックを行うようにしましょう。
明らかな違法商材などはわかりやすいですが、「健康食品関連の宣伝を目的としたネガティブな表現がNG」などFacebook特有の条件もあるため事前に確認することでその後のフローをスムーズにできます。
Facebookページの立ち上げ・引き継ぎがうまくいかなかった実例と対策方法
ここではFacebookページでの運用を開始する際に起きたトラブルを2つ紹介します。
(1)同様のFacebookページが既に存在していたケース
(2)以前の管理会社が権限を持ったままだったケース
それぞれの対策についても解説しているので、運用をうまく開始できない方は参考にしてください。
(1)同様のFacebookページが既に存在していたケース
某ゴルフ関連企業様から立ち上げ依頼を受け、Facebookページを作成しました。しかし作成後、即時に審査落ちとなりアカウントが停止。
Facebookの公式ページ「制限中の広告アカウントの審査をリクエスト」から審査に落ちた理由について問い合わせると、以下の回答がありました。
・類似のFacebookページが既に存在するため
クライアント様に状況を確認したところ、以前依頼していた運用会社が同じ名前のFacebookページを作成していたことが発覚しました。
コンテンツ内容もほぼ同一だったことから、Facebookコミュニティ規約違反で以下に抵触したと考えられます。
・別の人物または団体になりすましたり、別の人物または団体に代わって発言したりするためにアカウントを作成する
以前運用していたFacebookページは使用できないため、Facebookでの運用は難しいという判断に至りました。
最終的にInstagramのビジネスアカウントを作成し、Instagramで配信していくことが決まりました。
(2)以前の管理会社が権限を持ったままだったケース
某健康医療企業様から広告配信の依頼を受けました。
クライアント様は既にFacebookページを立ち上げていたため、弊社のビジネスマネージャーからFacebookページへのアクセスを申請。しかしクライアント様に承認リクエストが届かず、確認すると以下の原因が判明しました。
・以前の運用会社が「管理者」の権限を持っている
Facebookページの権限には6つの種類があり、それぞれ操作できる範囲が異なります。
権限の種類 | 可能な業務 |
管理者 | ページにあらゆる変更を加えられる |
編集者 | 「管理権限と設定の管理」以外の作業 |
モデレーター | メッセージ送信やコメントへの返信 |
求人マネージャー | 求人の投稿やアプリの管理 |
広告管理者 | 広告の作成とインサイトの確認 |
アナリスト | インサイトとページの投稿者を確認 |
権限の管理は「管理者」以外できません。
権限を取得するためには、以前の運用会社が管理権限から外れる必要がありましたが、それはできませんでした。
結果的に権限の取得は諦め、弊社が直接クライアント様のページにログイン・操作して運用を進めることとなりました。
まとめ
Facebookページの立ち上げはクライアント様で対応されることが多く、運用会社や代理店様側でコントロールできない部分も多いです。
立ち上げ作業がうまくいかない場合、Instagramなど他の媒体での運用を検討する必要もありますが、ダッシュボードがわかり辛いため広告運用会社への相談なども視野に入れましょう。
事前に注意事項や、もし審査落ちした場合の対応も含めて調整しておくことで、もしもの事態にもスムーズに対応できます。