【BtoBでは特に重要】ディスプレイ広告でのアプリ除外の重要性

GDN(Googleのディスプレイ広告)やYDA(Yahooのディスプレイ広告)は、レスポンシブバナーもあり、アカウント開設や審査期間も短いため、ご提案から実施までスムーズに動きやすい媒体です。
ただ、その一方で成果に関しては懐疑的な面もあります。GoogleやYahooのパートナーサイトには一部粗悪な配信面も含まれており、プレースメント指定していない限り、実際にどのようなWebサイトに広告が配信されるか読みにくいためです。
今回の記事では、ディスプレイ広告で見直したいアプリ除外の重要性についてご紹介します。
GDN・YDAの弱み、課題
GDN、YDAは各パートナーサイトの広告枠に対して幅広くアプローチ可能という、リーチ力や、各媒体のデータを活かしたセグメントが強みの媒体です。
しかし一方で、弱みとしてはあくまでも各パートナーサイトやアプリ面への掲載であるため、出面のクオリティコントロールが難しい点があります。
例えば、大手有名メディア(ITメディアや東洋経済オンラインなど)といったサイトに広告掲載できる一方で、個人ブログにも掲載されるというイメージです。
もちろん、コンプライアンス的にNGなサイトに対しては「ブラックリスト配信(NGサイトをリスト化し予め除外)」や逆に「ホワイトリスト配信(広告主として掲載OKのサイトだけに予めプレースメント指定)」も可能ですが、リーチが限られ機会損失になったり、100%コントロールすることは現実的ではありません。
アプリ除外とは?その方法

「アプリ除外」とは、その名前の通り、特にGoogle広告での配信面となっているモバイルアプリに対して広告配信面から除外する設定のことです。
設定方法としては、管理画面からでも可能ですが、100個以上あるカテゴリーを手動でチェックし有効化する必要があるため、Google広告エディターからの作業がおすすめです。Google広告エディターであれば「All Apps」を1つクリックするだけで対応が完了します。
アプリ除外がおすすめのケース
アプリ除外の設定はすべてのケースでおすすめではありません。考え方としては、「アプリ経由でこの商品/サービスを検討するユーザーが存在するか?」を基準に判断すると良いでしょう。
まず、アプリの主な種類として「ゲーム」「便利ツール」「雑誌/本」「ビジネス」「教育」「エンタメ」など幅広いジャンルが存在します。
例えば商材が「教育系サービス」だった場合は、「教育カテゴリのアプリだけは開放し、その他は除外する」という選択肢もあります。
逆に、BtoB系の商材については「ビジネス」が該当しますが、たとえビジネスジャンルのアプリであっても、業務時間中に利用しているケースは少なく、プライベートの時間に仕事で使うツールの広告を目にしてもクリックしないか、クリックをしてもそこで問い合わせに至るケースは稀有です。
上記踏まえると「BtoBジャンルにおいてはすべてのアプリを除外し、その他のジャンルでは適宜商材ごとに除外カテゴリーを検討する」のがベターです。
アプリ除外でクリック率が【下がる】のはなぜ?
アプリ除外時によく起きるトラブルとしては、「アプリ除外を進めます。」という提案を行った翌月のレポートで、「アプリ除外を行った結果、なぜクリック率が下がっているのですか?」という質問をクライアント様からいただくことがあります。
アプリ除外でクリック率が下がる仕組みとしては、まずアプリ内に掲載されるGDN広告は、画面ジャック形式がほとんどで、例えばゲームで遊んでいる途中で広告に画面をジャックされ、広告をクリックするか、一定時間広告を見続けなければ次のゲームに進めないという掲載方法になります。
そのため、「本当はクリックする気がないけど、仕方なくクリックした」「本当は✕ボタンで閉じるつもりだったけど、間違ってクリックしてしまった」というケースが多いのが事実です。
そのため対策としては、GA4もしくは媒体側でスクロール率の計測を行い、アプリ除外の前後でどのようにスクロール率が変化したかをご報告すると数値的な変化を明確にしやすいです。
アプリ除外によるクリック率が低下がネガティブなものとは言えないということも説明しやすいです。
まとめ
ディスプレイ広告では、興味関心やトピック、キーワードターゲティングといったセグメントには注意を払うことが多いですが、その他の部分は目を通していないというケースも多いと思います。
ディスプレイ広告は、他のSNS広告などと違って、広告の出面が多種多様な分、アプリ面などの出面のコントロールが成果を出すうえで重要度が高くなります。
アプリ除外を活用して、成果を改善していきましょう。