Instagram広告の審査基準とスケジュール、通過するためのポイント
「Instagram広告の審査基準はどんなものだろう?」
「どうやったらInstagram広告の審査を通過できるだろう?」
以上のような悩みを抱えていませんか?
Instagram広告の審査基準は、Instagramの運営会社がFacebookと同様にMeta社であることから、Facebook広告と同じものになっているのです。
この記事では、Instagram広告の審査基準について解説します。
1. Instagram広告の審査基準は?
Instagram広告の審査基準は、以下の5つで構成されています。
- 禁止されているコンテンツではないか
- 制限されているコンテンツではないか
- その他ポリシー違反のコンテンツではないか
- ランディングページは正常に機能しているか
- Metaブランドを不適切に活用していないか
審査基準を満たしていない広告は審査落ちになり、配信できません。
Instagram広告の審査基準を把握したうえで、広告コンテンツを作成しましょう。
(1).禁止されているコンテンツではないか
以下のコンテンツは禁止されており、広告として配信できません。
許容されない コンテンツ | 偽装コンテンツ | 危険なコンテンツ | 不適切なコンテンツ |
違法な製品や サービス | 許容されないビジネス慣行 | 危険な物質 | 成人向けコンテンツ |
誤った情報 | 不正行為および詐欺行為 | 武器、爆弾、爆発物 | 文法と不適切な表現 |
反ワクチン運動 | 非現実的な結果 | タバコおよび関連製品 | 低品質または 邪魔なコンテンツ |
差別的な行為 | システムの回避 | 個人の特性 | |
扇動的な コンテンツ | 禁止されている金融商品や 金融サービス | 扇情的なコンテンツ | |
軍国主義的な社会運動、 暴力を誘発する陰謀ネットワーク | スパイウェア、 マルウェア | 災害や賛否の分かれる 出来事の商業的利用 | |
存在しない機能 | 個人の健康および容姿 | ||
人体の一部の販売 |
(参考:Transparency Center|広告規定の紹介)
同様に、意図せず禁止されているコンテンツを広告を配信してしまった場合でも審査落ちとなり、Instagram上に広告配信できませんので、細心の注意を払って広告を作成しましょう。
それぞれの項目が具体的にどんなコンテンツを指しているのかは、『Transparency Center|広告規定の紹介』における、それぞれの項をご確認ください。
(2).制限されているコンテンツではないか
以下のコンテンツは制限されており、一定条件を満たさない限り配信できません。
コンテンツ特有の制限事項 |
アルコール |
成人向けの商品やサービス |
デート・出会い関連 |
美容処置とウェルネス |
オンライン薬局 |
市販薬 |
処方薬 |
薬物依存症およびアルコール依存症の治療 |
金融商品や金融サービス、保険商品や保険サービス |
暗号通貨に関連する商品やサービス |
オンラインギャンブルおよびオンラインゲーム |
ソーシャルカジノゲーム |
購読サービス |
(参考:Transparency Center|広告規定の紹介)
それぞれの項目が指している具体的なコンテンツは、『Transparency Center|広告規定の紹介』の「コンテンツ特有の制限事項」の項を確認し、参考にしてください。
制限内容はコンテンツによって異なります。
たとえば「成人向けの商品やサービス」においては、成人向け製品やサービスの販売または利用についての広告は禁止のうえで、セクシャルヘルスおよび避妊や家族計画などのプロダクティブヘルス関連の製品やサービスを宣伝する広告は18歳以上の人を対象とし、性的快感に重点を置いてはいけないという制限があります。
その他の制限の内容については『Transparency Center|広告規定の紹介』から確認してください。
(3).その他ポリシー違反のコンテンツではないか
その他ポリシーに違反しているコンテンツも、広告配信できません。
ポリシー違反に該当するコンテンツの例は、以下のとおりです。
・誇張表現を含むコンテンツ
・宗教や思想などの個人の特性に踏み込んだコンテンツ
・体の露出が多いコンテンツ
しかし、体の露出が多いコンテンツに関しては、ヌードがさまざまな理由で共有されるということで、芸術や健康に関連する広告では一部の例外が設けられています。
広告審査は、ユーザーフレンドリーな広告エクスペリエンスを構築するためのものです。
広告コンテンツを作成する際には、その本質を忘れないようにしましょう。
ポリシー違反の種類については『Transparency Center|広告規定の紹介』をご覧ください。
(4).ランディングページは正常に機能しているか
ランディングページが正常に機能しない広告も、審査落ちの対象になります。
なぜなら、ユーザーが広告をクリックしてランディングページに遷移した際に、ランディングページが正常に機能していないとユーザーエクスペリエンスに関わるためです。
広告のクリック先のランディングページが機能していなかったり、そのページから移動できなくなったりすると、ユーザーは煩わしさ・不快感を感じるので、Meta社が掲げる「ユーザーフレンドリーな広告エクスペリエンスの構築」ができなくなります。
そのため、ランディングページのリンクが正常に機能していない場合はもちろんですが、ページ内容と広告内容が一致していない場合なども審査落ち対象となってしまいます。
詳細は『Transparency Center|機能しないランディングページ』をご確認ください。
(5).Metaブランドを不適切に活用していないか
広告におけるブランド利用は、広告のリンク先を明確にする目的で、Metaブランドリソースセンターのブランドガイドラインに従って使用することは認められています。
しかし、Metaブランドを不適切に活用している広告は、審査落ちの対象です。
不適切な活用とは、以下のようなものを指しています。
・Metaブランドを、最も際立った特徴となるような形で表示すること
・Metaのブランドアセットを、何らかの形で改変すること
「何らかの形で改変すること」には、デザインや色の変更、特殊効果やアニメーションの追加などが含まれており、その他一切の改変も認められていません。
Metaブランドを利用する際には「Transparency Center|広告におけるブランド利用」を参考にして、細心の注意を払った状態で作成・使用しましょう。
2. Instagram広告の審査タイミングとスケジュールは?
審査が始まるタイミングは、広告や広告セットが作成されたときや、掲載予定・掲載中の広告に対してターゲット設定などの変更が加えられたときです。
ほとんどのInstagram広告の審査は、24時間以内に終了します。
しかし、ポリシー等に違反していればいつでも広告拒否される可能性がありますので、常に審査基準を満たした広告を配信し続けることを意識しましょう。
また、ポリシーの仕様が変更されたことで審査を通過していた広告が否認され、改善を余儀なくされるケースがあります。
逆に、2020年9月から「20%ルール」と呼ばれる「クリエイティブ内のテキスト量が画像面積の20%を超えると広告が制限される」というものが廃止され、これまでよりも幅広いクリエイティブ作成が可能になるパターンもありました。
常にMeta社の広告ポリシーを確認し、最適な広告コンテンツを作成しましょう。
3. Instagram広告の審査通過のためには?
Instagram広告の審査通過のためには、以下の3つへの意識が大切です。
・Meta社のポリシーに反さないコンテンツを作る
・ポリシーの変化に対応する
・誇張表現に注意を払う
審査基準を満たしていると思っていても、審査を通過できない場合があります。
スムーズに広告配信ができるよう、審査通過のポイントを押さえておきましょう。
(1).Meta社のポリシーに反さないコンテンツを作る
Instagram広告の審査を通過するには、Meta社のポリシーを守りましょう。
ポリシーの仕様が変更されているケースもあるので、最新のポリシーを確認してください。
最新のポリシーをよく読み、内容を理解したうえでポリシーに反さない広告コンテンツを作成すれば、広告審査で落ちる確率を下げられます。
特に、以下の4つは「混乱を招きやすい項目」としてピックアップされていますので、その他ポリシーよりも入念に読むことをおすすめします。
・個人の特性
・体の露出が多いコンテンツ
・広告におけるMetaブランドの使用
・ビジネスアセットに関する広告規制
しかし、Instagramの広告審査にも間違いはありますから、審査基準を満たしているにもかかわらず審査落ちする可能性もゼロではないのです。
間違いによって審査落ちしたと考えられる場合は、「アカウントの問題」からすぐに再審査依頼ができますので、ステータスを確認して忘れずに再審査を要求しましょう。
(2).ポリシーの変化に対応する
審査落ちしないためには、ポリシーの変化に対応する必要があります。
なぜなら、広告ポリシーは時代に合わせて変化しているからです。
ポリシーの変化に気づかないまま広告コンテンツを作成してしまうと、「以前は通過できたのに、なぜか審査落ちしてしまった」というケースに陥ります。
具体的には、2022年9月における仕様変更によって、医療等におけるヌードや性器の描写について、暗示的なものも規制対象にするなどの変更が行われました。
こういった仕様変更によって、これまで審査を通過していた一部の広告コンテンツが制限され、広告を改善せざるを得なくなったことでしょう。
Instagramに広告を配信するにあたって、最新ポリシーへの対応は必要不可欠なのです。
広告コンテンツ作成前には、最新のポリシーを確認するようにしましょう。
(3).誇張表現に注意を払う
審査通過のための要件のなかでも、誇張表現には特に注意を払う必要があります。
その理由は、アピールと誇張表現が紙一重だからです。
自社の判断としては「アピール表現」だったとしても、審査においては「誇張表現」に該当してしまい、審査落ちしてしまうかもしれません。
たとえば、「このメソッドを使えば、あなたも3ヶ月以内に月収100万円に」という文言は、たとえ実例があったとしても「誰でも月収100万円を達成できる」と勘違いされる恐れがあり、誇張表現だとして禁止コンテンツに該当するため、審査落ちの対象になる可能性が高いです。
特にコピーライティング的要素を含んだ文言には注意しましょう。
4. Instagram広告で審査落ちしたら?
Instagram広告で審査落ちしたら、以下の2つの行動をとりましょう。
・広告を改善する
・再審査を要求する
広告審査において、審査落ちはつきものです。
審査落ちしても落ち込むことなく、改善して再審査を要求しましょう。
(1).広告を改善する
Instagram広告で審査落ちしたら、すぐに広告を改善しましょう。
広告を改善するために必要なステップは、以下の3つです。
・アカウントの問題から違反内容を確認する
・広告が審査落ちした理由についての仮説を立てる
・仮説に基づいてポリシーと広告コンテンツを再確認する
・確認内容に沿って広告コンテンツを改善する
もしかすると、ポリシーが変化したことによって審査落ちとなっていたり、自社が考えもしなかったところでポリシー違反をしたりしている可能性があります。
Meta社から提示される違反内容は抽象的でわかりにくい場合もあるため、広告コンテンツの改善は、しっかりとポリシーを読み込んだうえで行いましょう。
(2).再審査を要求する
Meta社の広告審査は、自動審査および場合によってはマニュアルでの審査となりますが、稀に広告審査結果に誤りが生じ、何も違反していなくても審査落ちするケースがあります。
誤って審査落ちとなったと考えられる場合は、再審査を要求しましょう。
再審査の要求は「アカウントの問題」から可能です。
再審査もまた同様に、基本的には24時間以内に終了します。
まとめ
Instagram広告の審査基準は、Facebook広告のものと同様です。
最初から審査基準を押さえたうえで広告コンテンツを作成していれば、広告コンテンツ作成から配信までがとてもスムーズにいくでしょう。
しかし、審査基準は時代に合わせて変化していきます。
今後も審査基準が変化し、審査に通過していた広告が審査落ちになる可能性があるのです。
審査基準は常に確認し、広告コンテンツ作成は最新の情報をもとにするようにしましょう。
【参考文献】
Metaビジネスヘルプセンター 審査中の広告について
(https://www.facebook.com/business/help/204798856225114?id=649869995454285)
広告規定の紹介
(https://transparency.fb.com/ja-jp/policies/ad-standards)
広告におけるブランド利用
(https://transparency.fb.com/ja-jp/policies/ad-standards/intellectual-property-infringement/brand-usage)
個人の特性
(https://transparency.fb.com/ja-jp/policies/ad-standards/objectionable-content/personal-attributes)
成人向けコンテンツ
(https://transparency.fb.com/ja-jp/policies/ad-standards/objectionable-content/adult-content)
機能しないランディングページ
(https://transparency.fb.com/ja-jp/policies/ad-standards/product-format-specific-policies/non-functional-landing-page)