LINE動画広告の基礎知識と適切なクリエイティブ、配信方法
「LINE動画広告とはどんなものだろう?」
「どうやったらLINE動画広告を配信できるのだろう?」
以上のような悩みを抱えていませんか?
LINE動画広告とは、視覚・聴覚的にアプローチできるクリエイティブの幅の広い広告配信方法です。
この記事では、 LINE動画広告の基礎情報と適切なクリエイティブなどについて解説します。
1. LINE動画広告とは?
LINE動画広告とは、静止画であるLINE広告を動画で動かし、より視覚的にアプローチする広告配信方法です。
LINEというSNS媒体であるメリットと、動画というメリットを活かした広告配信が特徴です。
以下でLINE動画広告の特長を解説します。
(1).月間9万人超のSNS
LINEは2022年12月末時点で月間アクティブユーザーが9,400万人のSNSであり、10代〜30代においては9割の人が利用していると言われています。
15〜50歳以上の方まで幅広い層が使用しているため、他媒体では獲得のむずかしい年齢層にアプローチできるのも特長です。
また、広告への反応が良いとされている35歳以上のLINE割合が多く、広告配信の効率も期待できます。
さらに、LINEを毎日使用する人は利用者数の86%とアクティブ率が高いのも大きなメリットでしょう。
(2).ターゲティングによって効率の良い配信が可能
LINE動画広告は、ターゲティングを駆使することで効率の良い配信が行えます。
下記では、主なターゲティング配信を詳しく解説します。
(1).デモグラフィック配信
デモグラフィック配信とは、主に以下のような項目を選択し、該当するユーザーをターゲティングする方法です。
・地域(居住地・勤務地など)
・性別
・年齢
・OS(Android・iOSなど)
・趣味、関心
・行動(転居・購買経験など)
・属性(配偶者・推定年収など)
LINE広告だけでなく、さまざまなWeb広告で利用されている配信方法です。
(2).オーディエンス配信
オーディエンス配信とは、ユーザー情報を使用してターゲティングする方法です。
例えば、サイトを訪れたユーザーのウェブトラッキング情報を追跡し、購入や行動に基づいたオーディエンス配信を行うなどで、ユーザーの関心や購入意欲などを絞ってアプローチできる配信方法と言えます。
上記以外にも、LINE公式アカウントの友だちのオーディエンスや、動画広告の視聴ユーザーデータを使用したオーディエンスなどさまざまです。
(3).類似配信
先述したオーディエンスを基にし、オーディエンスソースに似ているユーザーに対して、広告を配信する方法です。
類似度設定は自動と手動から選べ、手動では1〜15%を1%刻みで設定でき、オーディエンスサイズ(類似率)を低く設定した場合、リーチが広がります。
逆にオーディエンスサイズを高く設定した場合、リーチが狭くなるといった特徴があるため、慎重に設定しましょう。
(3).広告掲載面が豊富
LINE動画を含むLINE広告は、以下で紹介するLINEファミリーアプリやそれ以外のアプリでも配信可能です。
トークリスト | LINEアプリ内の最上部 |
LINE NEWS | LINEアプリ内のニュースページ内 |
タイムライン | リアルタイムに投稿できるページ内 |
ウォレット | LINE Payなどの金融サービスの入り口 |
LINEマンガ | スマホ向け電子コミックアプリ内 |
LINE BLOG | LINEが提供するブログサービス内 |
LINEポイントクラブ | ポイントがもらえるサービス内 |
LINEショッピング | LINEが提供するショッピングサービス内 |
LINEチラシ | 地域店舗のチラシメディア内 |
LINEクーポン | 全国の指定ショップで利用できるクーポンサービス内 |
LINEマイカード | LINEが提供するお店の会員証などを管理するサービス内 |
LINE広告ネットワーク | LINEファミリーアプリなどにおける広告配信面 |
(参考:LINE Business Guide|広告掲載面)
特に「LINE広告ネットワーク」では、「クックパッド」や「クラシル」など5,400万を超えるMAUに配信可能なネットワークが存在しています。
LINE関連アプリだけでなく、LINE外部のアプリへの配信可能な点も大きな特徴です。
(4).静止画より印象に残りやすい
LINEアプリ内では、ほとんどの配信面で動画広告が使用でき、動画で広告配信することで、視覚だけでなく聴覚からもアプローチ可能です。
効果的なクリエイティブを使用することで、視覚的にも配信内容がより印象に残りやすいでしょう。
しかし、静止画よりもデザインや構成、音楽の選定など、全体を練る必要があるため費用や時間などの労力は多く必要です。
そのため、手っ取り早くクリエイティブを作成して配信したい方は、静止画のほうが向いており、より伝わりやすい広告や物語を大切にしたメッセージを届けたい場合は、動画広告をおすすめします。
(5).課金方法が選べる
LINE広告の課金方法は、主に以下の3つから選べます。
・クリック課金
・インプレッション課金(1000回表示ごとに課金)
・「友だち追加」ごとに課金
クリック課金はその名のとおり、広告がクリックされたタイミングで費用が発生する方法であり、広告の表示だけでは費用は発生しません。
インプレッション課金は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生するため、より多くのユーザーの目に留めたい場合におすすめされる方法です。
広告配信からLINE公式アカウントに「友だち追加」されると費用が発生する課金方法も選択できます。クリック課金同様に、広告の表示だけでは費用は発生しません。
(6).広告の表現が多様
静止画の広告では、「画像+テキスト」形式での広告表示が主流ですが、動画では表現が多様です。
配信時間の制限はあるものの、テキスト数の制限や音楽や音声の使用が可能であるため、表現の単調を防ぎ、限られたスペースでも最大限商品やサービスの魅力を伝えられます。
2. LINE動画広告に適切なクリエイティブとは?
LINE動画広告の特長は目を引くものがありますが、クリエイティブが適切でなければ、広告配信効果も期待できません。
そこで、ここではLINE動画広告に適切なクリエイティブを解説します。
(1).モバイル配信を意識する
LINEアプリはモバイルで閲覧されるアプリであり、スマホからの利用者が圧倒的に多い媒体です。
そのため、他のWeb広告以上にモバイル配信を意識した広告デザインが重要になってくるでしょう。
先述したようにLINEは、月間アクティブユーザーが9,400万人のSNS。
さらに、LINEをスマホのみで利用する割合も非常に多く、アクティブな利用者の中でも「スマホのみ」は53%、「スマホ+PC」は41%と合計94%もの人がスマホから閲覧しています。
スマホのスクロールのなかで、目に留まるクリエイティブを作ることで広告効果も高くなるため、商品やサービスの内容を多く盛り込むよりも、視認性を意識してみましょう。
(2).正方形・縦型・横型の順で優先度を高く作る
LINE動画広告のクリエイティブには、以下の3種類が存在します。
・横型:Crad(16:9)
・正方形:Square(1:1)
・縦型:Vertical(9:16)
3つのクリエイティブを柔軟に使いこなせることが望ましいですが、最優先に使いたいのは「Square(1:1)」です。以降は「Vertical(9:16)」「横型:Crad(16:9)」と続きます。
また、静止画広告には上記のサイズに加え、「カルーセル(スライド式)」と「Small Image(画像小)」のクリエイティブフォーマットが用意されているため、動画広告と同時に使用することで、広告の打ち手が増えるでしょう。
(3).複数のクリエイティブを用意する
より視覚・聴覚的にアプローチできる動画広告ですが、広告配信する商品やサービスの表現が同じであったり、情報が偏っていたりするとユーザーの関心も離れていきます。
先述したように、LINE動画広告はさまざまな広告掲載面があるため、商品やサービスの訴求軸のバラエティは豊富に用意しておきましょう。
訴求軸は、商品やサービスの効果や価格、口コミやキャンペーンなどを指します。
さらに、動画冒頭の3秒は非常に重要であり、3秒間以上見られた動画広告は効果が高いとの見解もあるため、注目を集める冒頭を用意したいところです。
2. LINE動画広告の配信方法
従来のLINE広告よりもクリエイティブの幅が広がり、効果的なアプローチが期待できるLINE動画広告ですが、運用するには配信設定を行う必要があります。
手続きはすべてオンラインで完結するため、クリエイティブさえ作成してしまえばすぐにLINE動画広告配信は可能です。
以下では、LINE動画広告の配信方法について解説します。
(1).LINE Business IDを発行する
LINE広告の利用には、まずLINE Business IDを発行します。
・すでに持っているLINEアカウント
・メールアドレス
上記のいずれかで登録可能ですが、すでに持っているLINEアカウントがプライベートなものであれば、メールアドレスをおすすめします。
企業用のLINEアカウントがある場合には、そちらを利用しましょう。
(2).広告アカウントを作成する
続いて、企業の基礎情報を登録して広告アカウントを作成します。
広告アカウント作成には、広告配信する商品を入力する必要があり、商品やサービス別にアカウントをそれぞれ分ける必要があります。
ここで広告配信する商品と異なる内容を登録をすると、審査に通らない可能性も出てくるため注意が必要です。
さらに、LINE公式アカウントIDの入力も広告アカウント作成時に求められるため、事前に作っておきましょう。
(3).支払い用のクレジットカードを登録する
続いて、広告アカウントから「広告マネージャー」、「ハンバーガーメニュー(左上)」、「請求と支払い」まで移動し、クレジットカードを登録します。
「クレジットカードを追加」することで、カード情報入力画面になり、必要な情報を入力して完了です。
(4).メディア(クリエイティブ)を登録・タグ設置
LINE動画広告のクリエイティブが完成したら、続けて登録を行います。
先述した「ハンバーガーメニュー(左上)」から「共有ライブラリ内にあるメディア」から項目をアップデートしてください。
広告効果の測定にはタグの入力が必要であるため、この時点で「LINE Tag」と呼ばれるLINEが発行するタグを入力します。
タグは広告マネージャー内にある「共通ライブラリ」の「トラッキング(LINE Tag)」から取得可能です。
以下の3種類を目的に応じて設置していきましょう。
・ベースコード:ユーザーの行動を測定するため、全ページに設置
・コンバージョンコード:コンバージョンを測定するために設置
・カスタムイベントコード:効果測定を行いたい場合の設置コード
(5).配信の設定をする
続いて、登録したクリエイティブを以下の手順で配信設定します。
1. キャンペーンを作成:「キャンペーンを作成」からキャンペーン目的を選び、必要な項目を記入
2. 広告グループを作成:基本情報やターゲットなどを設定
3. 広告を作成:基本情報と広告フォーマットを設定
「広告グループを作成」におけるターゲットのオーディエンス設定は、自分たちで作成したオーディエンスが適応されます。
さらに、広告の入札方法はAIの発達から考えても、特別なことがない限り自動入札がおすすめです。
最後の「広告を作成」ではタイトルとディスクリプション、URLを入力して完了です。
(6).審査が完了次第、配信を開始する
広告を作成した後はLINEの審査を待ち、完了次第配信可能です。
LINE広告での審査では、以下の項目がそれぞれの期間で行われます。
・広告アカウン:約5営業日
・クリエイティブ:約3営業日
まとめ
LINE動画広告とは、LINE広告の種類であり動画により視覚・聴覚的にもユーザーにアプローチできるWeb広告です。
LINEは日本国内でのシェア率も高く、LINE関連アプリ以外の外部アプリでも広告配信ができるため、幅広いアクティブユーザーに広告が届けられるのが魅力。
広告配信には審査が必要ですが、オンラインで配信設定まで完了するため、気軽にはじめてみてください。
https://www.linebiz.com/jp/service/line-ads
https://www.linebiz.com/sites/default/files/media/jp/download/LINE%20Business%20Guide_202107-12.pdf