【意外と知らない】Google広告とGoogleアナリティクスの連携方法をご紹介
世界シェアNo.1を誇る検索エンジンGoogleが提供する「Google広告」は、Web広告の定番です。そして「Googleアナリティクス」はWebサイト上のユーザーの行動を解析できる無料ツールで、こちらも多くの企業で採用されています。
この2つを「連携」すると、Googleアナリティクスの優秀なアクセス解析機能を活かしてGoogle広告の最適化を図ることができます。今回は、Google広告とGoogleアナリティクスの連携によってできることと、連携の始め方などをご紹介します。
1.Google広告とは
Google広告とは、Googleが提供するWeb広告のことです。2018年7月までは「Googleアドワーズ(AdWors)」という名称でした。
アウンコンサルティングの調査によると、2020年現在、Googleは検索エンジンシェア世界No.1です。この圧倒的な支持を集めるGoogleへの広告出稿は、多くの企業にとってのデジタルマーケティングの手段になっているといえます。
広告の種類としては、主に以下3つがあります。
(1)Googleリスティング広告
Googleリスティング広告は、「検索連動広告」と呼ばれるもので、検索エンジンGoogleの検索結果ページの上部や下部に表示されるテキストの広告です。GSNと略されます。検索時というユーザーがタイムリーに情報を求めているタイミングで表示されるので、高い訴求力が期待できます。
(2)Googleディスプレイ広告
「Googleディスプレイ広告(GDN)」は、Googleと提携しているGmailやYouTubeなどのサイトに広告が表示されます。画像とテキストを広告枠に合わせて柔軟に組み合わせて表示する機能があります。上記のリスティング広告ではリーチできない潜在的な顧客に向けてアプローチできます。
(3)Google動画広告
「Google動画広告」は、YouTubeを使って動画広告を表示します。動画広告はテキストや静止画よりも多くの情報を詰め込めるので、ブランドの認知や理解促進に役立ちます。
2.Googleアナリティクスとは
Googleアナリティクスは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。自社のWebサイトにどんなユーザーが訪れているか、どんなページを閲覧しているかといった属性や行動を計測することができるので、ユーザー像を詳しく把握することができWebサイトの改善につなげられます。
Googleアナリティクスで計測できるデータには、大きく分けて以下の4つがあります。
(1)オーディエンス
「オーディエンス」とはユーザーのことで、どんな人がどれくらいWebサイトを訪れているかがわかります。新規顧客またはリピーター、使用しているデバイスの種類やOSなどが計測できます。
(2)集客
「集客」は、どこからサイトに来訪したかという流入経路がわかります。オーガニック検索をした場合はどんなキーワードを使ったか、Web広告からの流入かどうかなどもわかります。
(3)行動
「行動」は、Webサイト上のどのページを見たかがわかります。最初に表示したページや閲覧したページなどの行動フローがモニタリングできます。
(4)コンバージョン
「コンバージョン」は、Webサイトの目標を達成できたかどうかを計測します。コンバージョンには、ユーザー登録やお問い合わせ、資料ダウンロード、商品の購入などが含まれます。
3.Google広告とGoogleアナリティクス連携でできること
Googleが提供する「Google広告」と「Googleアナリティクス」を「連携」することで、企業のデジタルマーケティングの最適化に役立てることができます。では一体どんなことができるようになるのでしょうか。
(1)Google広告の成果をGoogleアナリティクスで確認できる
Google広告とGoogleアナリティクスを連携すれば、Google広告の具体的な成果をGoogleアナリティクス上で把握できるようになります。
例えば、Google広告の表示数やクリック数、Webサイトへの流入後のユーザーの直帰率や平均滞在期間など、どれくらいのユーザーがどのように行動したかがGoogleアナリティクスの指標によって浮かび上がります。これにより、現状のWeb広告やWebサイト問題点の発見につながり、改善に役立てられます。
(2)Google広告とGoogleアナリティクスの計測の重複が解消できる
Google広告とGoogleアナリティクスのコンバージョンの計測方法は、仕様が異なります。
予算規模が大きいキャンペーンの場合、双方の結果の誤差が大きくなることがあります。しかし2つを連携してGoogle広告上でもGoogleアナリティクスのデータをインポートすれば、1つの指標で把握していくことができます。
(3)ユーザーリストを活用して高度なリマーケティングが実施できる
Googleアナリティクスで計測できる指標はGoogle広告より詳細なので、より詳しいリターゲティングリストが生成できます。こうしたデータを元にユーザーリストを細かく設定し、よりコンバージョンの確度の高いユーザーへのアプローチを図ることができます。
4.Google広告とGoogleアナリティクスの連携方法
では実際に、Google広告とGoogleアナリティクスを連携する方法をご紹介していきます。
(1)Googleアナリティクスの設定
Google広告とGoogleアナリティクスを同じアカウントで運用している場合は、このGoogleアナリティクス側のステップはスルーして構いません。別アカウントで運用している場合のみ、両方のツール上での設定が必要になります。
まず、Googleアナリティクスにログインし、解析したいリンクを選択した状態で、左下の歯車(管理アイコン)→「アカウントユーザーの管理」に進みます。
右上の「+(プラス)」マークから「ユーザーを追加」を選択し、メールアドレスを入力します。Googleアナリティクス「権限」は、編集作業や表示と分析などをどこまで関わることができるかという項目です。チェックをして右上の「追加」ボタンをクリックします。
これでGoogleアナリティクス側の設定は以上です。
(2)Google広告の設定
次に、Google広告側の設定です。
Google広告にログインして、右上のスパナのアイコン「ツールと設定」から「リンクアカウント」を選び、表示された画面でGoogleアナリティクスの「詳細」を選択します。
そして、連携したいプロパティの「リンク」をクリックし、データのインポートをオンにしてから「保存」します。
(3)連携後、自動的に最適化が始まる
全ての設定が完了すれば、両ツールの連携が始まります。得られたGoogleアナリティクスの解析データは広告表示の最適化に使われます。
5.連携がうまくいかない時のチェックポイント
Google広告とGoogleアナリティクスの連携がうまくいかないという場合は、改めて下記の項目を確認してください。
(1)Googleアナリティクスのユーザー権限を確認する
2つのツールの連携には、プロパティごとに「編集」以上の権限が必要です。確認方法は、Googleアナリティクスの管理画面状の「プロパティユーザーの管理」の枠で、対象ユーザーごとの権限のなかに「編集」が含まれているかを見ます。
(2)Google広告のユーザー権限を確認する
Google広告の管理画面にて、右上のスパナのアイコン「ツールと設定」から「アカウントのアクセスとセキュリティ」をクリックし「アクセス権限」が「管理者」になっているかを確認してください。
6.まとめ
Google広告だけでもある程度のアクセスを計測できますが、Googleアナリティクスとの連携によりもっと詳細なアクセスデータが得られます。こうして収集した情報はWeb広告の最適化につながるとともに、次なるWeb広告やWebサイト制作に活かすこともできます。
リアルなユーザー像を把握することは、新事業発足や新商品開発の際のヒントにできるかもしれません。まさに企業としての顧客視点の追求といえます。企業の継続的な成長のためにも、ぜひGoogle広告とGoogleアナリティクスの連携を行ってみてください。