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松山

運用型広告の配信予測シミュレーションの作成方法・意義とは?

弊社では代理店様とのお取引が多く、よく配信予測シミュレーションのご依頼を頂くことが多いです。今回は、弊社での配信予測シミュレーションの作成方法や改めて配信シミュレーションの役割について考えてみました。

なぜ配信予測シミュレーションが必要なのか?

配信予測シミュレーションがなぜ必要かというと、我々が取り扱っている商品(運用型広告)のメニューは結果の予測が非常に難しく、使った費用に対してどの程度の結果が出るのかが不明瞭な商品であるためです。

例えば、新聞広告や交通広告であれば、「どのような場所に」「どのくらいの期間」「どんなビジュアルで」掲出されるのか?という情報が重要であるため、その結果何人が商品を購入するか?という予測は不可能であり求められません。

運用型広告における配信予測シミュレーションは、いわば「メニュー表」で、どのメニューを選べば、どのくらいの反応が得られるのか数値化することでお客様自身で結果をイメージしやすくするための資料です。

また同じ媒体であっても、実施する商材の業種やターゲット内容によって、予測数値が変動するため、その都度シミュレーション資料の作成が必要となります。

シミュレーションがあることで、お客様は結果に対して必要な予算の目安を知ることができ具体的な発注が生まれます。

配信予測シミュレーションの活用方法

配信予測シミュレーションの活用方法は、事業会社様と広告代理店様で異なります。我々がお取引させていただいているお客様との具体的な活用例を含めてご紹介します。

事業会社様の場合

事業会社様と弊社(運用会社)が直接お取引させて頂く場合、主に事業会社様側での予算確保のためにシミュレーション資料が活用されることが多いです。

事業会社様の直接やり取りをさせて頂くご担当者様はマーケティング事業部の方が多いため、最終的な予算確保は上長の方や他の部署に確認をとって頂いたうえで広告予算が確定となります。

事業会社様のご担当者様が社内で予算確保して頂くためのエビデンスとなるように、上長の方や他部署の方でもわかりやすい資料が求められます。

広告代理店様の場合

広告代理店様を介した案件を担当させて頂く場合は、主にクライアント様への提案資料の一部としてご活用頂くことになります。

代理店様の場合は、営業担当者様やメディア担当者の方との会話の中で、他媒体(テレビや紙媒体など)を含めた施策全体のご相談をさせていただいたうえでのWeb媒体の施策が決定となります。
そのため、予め多めに各媒体のシミュレーションをご提案させていただき、たたき台として弊社(運用会社)と広告代理店様との打ち合わせ資料として活用されます。

広告代理店様を介した案件の場合は規模的にも多くクロスメディア施策となることが多いため、最終的にはシミュレーションをもとに広告代理店様に媒体選定・予算比率を決定していただき、実施の流れとなります。

どのように配信予測シミュレーションを作成しているのか?

配信予測シミュレーションの作成方法は運用会社ごとに異なると思いますが、弊社での作成フローをステップごとに大まかにご紹介します。

STEP1:商材・サービスのヒアリング

まずはお客様及び広告代理店様に対して商材やサービスのヒアリングを行います。もちろんWebサイトなどは確認しますが、今後どういったターゲットを狙っていきたいのか?実際のユーザーから評価を受けている部分はどこなのか?現在どのような層のお客様が多いのか?といった事業者でなければわからない情報をお聞きし、Web広告ではどの媒体・ターゲティング・訴求軸が適切なのか検討していきます。

STEP2:対象商材・サービスの調査

ヒアリングをさせていただいたうえで、より深く対象商材やサービスの調査を行っていきます。公式Webサイトはもちろん、実際の市場の反応は非公式のブログや比較サイトに落ちていることもあるため、他のサイトも洗い出してチェックします。場合によってはクライアント様の商品を購入し、実際に試すこともあります。

STEP3:市場全体の傾向、競合調査

対象商材・サービス調査の次に、市場全体の傾向や競合となり得る企業の調査を行います。どんな業界であっても、似たようなユーザーを想定したサービスは複数存在します。その市場の中で、対象商材・サービスがどのような現在どのような立ち位置で、どんな層を取り込んでいくべきなのか。競合企業のサービスと比較した独自の強みは何なのか?深堀りを行います。

STEP4:媒体選定、セグメントへの落とし込み

STEP1~3までの情報をもとに実際のWeb広告媒体やセグメントの情報に落とし込んでいきます。Web広告媒体の場合、各媒体に用意された選択肢の中からターゲティングをピックアップする形となるため、各媒体の制約の中でベターな選択肢で落とし込みます。

STEP5:シミュレーション数値の算出

最後に弊社の過去実績(似た業種・業界)の配信実績から予測数値を算出します。似た業種・業界であっても、最終的にはWebサイトの内容や訴求内容によって成績は大きく変動します。
もし、過去にWeb広告配信の実績がある場合は、事業会社様や広告代理店様に配信データを頂く場合もあります。過去実績に基づいた数値の方が精度が高くなります。

まとめ

今回は運用会社がよく作成を求められる配信予測シミュレーションの意義と作成方法についてご紹介しました。Web広告の場合は、配信シミュレーションの段階で広告成果の半分が決まっているといっても過言では有りません。弊社では精度はもちろん、シミュレーションの段階で対象の商品調査や市場調査に力を注いでいます。