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松山

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【代理店様向け】Web広告の運用会社からもらう数値レポートの読み解き方

広告代理店様が外部の運用会社にWeb広告を依頼すると、最終的なアウトプットはレポート資料となります。しかしレポートフォーマットは運用会社によって大きくフォーマットが異なり、また金額感によっても異なります。

今回はWeb広告の運用会社からもらう数値レポートの読み解き方を中心にご紹介します。

運用会社のレポートの種類

よくある運用会社のレポートを大分すると次の3つに分類されます。

基本的に予算や媒体数が少ない場合は、「エクセルレポート」のケースが多く、予算規模が増えるほど「パワーポイント」や「BI形式」でも対応が可能な運用会社が多い傾向です。

レポート種別の特長、読み解き方

3つのレポートごとの特長やフォーマットに合わせた読み解き方をご紹介します。

エクセルレポート

エクセルレポートの場合は、「考察コメントのあり、なし」によって変わってきますが、日別/広告グループ別/広告別のタブを含んだレポートであることが多いです。昨今は各種API連携により自動でデータを集計したり、エクセルのレポートを出力できるため、ツールによって出力したレポートを提出する運用会社も増えています。

日別や広告グループ別の数値だけを見ても効果があったのか、なかったのか判断するのは困難なため、読み解き方は最も難易度が高いです。

そのため、エクセルレポートしか提出されない場合は、予め運用会社と目標数値を共通認識として握り、その目標に対して達成したのか、できなかったのかが明確に判断できるように事前準備を行いましょう。

また、目標達成の結果にかかわらず、理由と次回アクションを電話やメールで確認することで、数値の背景や今後の提案も作りやすくなります。

パワーポイントレポート

パワーポイントレポートの場合は、グラフや表を用いて見やすい形で提供してもらえることが多いです。また考察コメントや次回アクションも提示されるので、運用担当者がどのような意図で設定を行ったのか、結果をどのように評価しているのかを理解しやすいでしょう。

運用会社からのレポートを確認する際には、以下の点に注意が必要です。
・レポート数値が間違っていないか?
・考察コメントに一貫性があるか?(目的→施策→結果→考察→次回アクションの流れで論理の矛盾が無いか)
・具体的な次回アクションの提案が含まれているか?

BI形式レポート

BI形式では、代表的なツールとして「Google Data Portal」「Tableau」が存在します。とくにGoogleデータポータルはツール自体無料で利用でき、GoogleアナリティクスやGoogle媒体との連携がスムーズなため導入しやすいツールです。

BIツールの特長として「更新性」「豊富なビジュアライズ」があります。
一般的にエクセルやパワーポイントはデータを更新する際に、ファイルをダウンロードし、データを再度読み込ませる必要がありますが、BIツールの場合は、API連携やGoogleのBigQueryなどを使用することで、リアルタイムに近い形でデータを更新できます。

独自の指標(例:直帰しておらず、滞在時間が1分以上を有効流入と定義する。など)を用いて分析しデイリーなど細かい期間で分析する場合に適したフォーマットです。

よくあるレポートトラブルと解決方法

運用会社が提出するレポートでよくあるトラブル例と解決方法をご紹介します。

数値が間違っている

基本的なことですが、「レポート数値が合っていない」というケースは想定以上に多いです。背景としては以下の理由が挙げられます。

▶①業務過多:担当者が業務過多になっており十分に資料のチェックができていない。
▶②経験・育成不足:担当者の経験が少なく、新人が作成し、上長のチェックが不十分。
▶③レポート内容の問題:レポートフォーマットが煩雑、属人的になっている

原因に応じて、適切な対策を取ることが解決への近道です。最も良くないのは、数値のミスをしたレポート担当者個人を責めること」です。

「なぜ数値ミスが起きたのか→レポート作成に割く時間が不十分だった→なぜ時間が割けなかったのか→レポート締め切りにそもそも無理があった→レポート締め切りにバッファーをもたせられないか?」といったように「なぜ」をきちんと追求しミスの原因の本質を突き止め、改善を行いましょう。

考察コメントがない、浅い

運用会社によって基準は異なりますが、月額予算が少ない案件の場合は考察コメントをつけない、もしくは新人担当により考察が浅いケースが見受けられます。

まず、レポートに考察コメントをつけてもらえない場合、依頼しても対応してもらえないことがあります。その場合は、電話で以下のポイントだけでも確認してみると最低限の要点を抑えられるでしょう。

・予め設定した目標に到達したかどうか?
・その結果になった理由は何だと考えられるか?
・今後さらに結果を改善するために、どのようなアクションを取るべきか?

まとめ

「レポート資料」は、クライアント様ー広告代理店様ー運用会社の3社をつなぐ役割となる重要な資料です。しかし、予算による制限があるなど不十分な対応の会社が多いのも事実です。

広告代理店様と運用会社がチームとなってレポートをブラッシュアップしていく姿勢や体制づくりにより良いレポートは作られます。