広告配信でLPはなぜ必要なのか?作成ポイントを解説
網羅的な情報を提供するホームページとは異なり、1つの商品やサービスに絞り込んでメリットや優位点を強調するLP(ランディングページ)は、CV(コンバージョン獲得)向上に大きく貢献します。
また、WebやSNSでの広告配信の効果を高めるためにも、LPは重要です。
今回は、広告配信におけるLPの意味や役割、作成ポイント、効果を得るための注意点などを解説します。
1.広告配信で使用するLPの考え方
LP(ランディングページ)は、リスティング広告やバナー広告といった広告配信においてとても重要な役割を担っています。
まずは、LPについての基礎知識や広告配信においての役割についてご紹介します。
(1)LP(ランディングページ)とは
そもそもLPとは、Landing Pageの略で「着地する(Land)ページ」という意味です。
SNS広告やWeb広告などを経由して、最初にアクセスするページのことを指します。
一般的なLPは、ホームページから独立して縦長1ページの仕様です。
目を引くコピーやデザインで商品・サービスの特徴を解説し、購入や申し込み、資料請求などに誘導する内容となっています。
LPは特定のCV(コンバージョン)に誘導することが目的なので、リンクボタンは「購入する」「お申し込み」「資料請求」といった項目に限られます。
通常では、詳しい商品紹介などのWebページとリンクさせることは行いません。
(2)LPの役割
ホームページには、企業や事業、商品・サービスの情報を幅広く記載し、ユーザーの理解を深める役割があります。
そのため、商品の購入やサービスの申し込みをしようとするユーザーが目的のページに辿り着くには、たくさんの情報が網羅的に並ぶホームページを閲覧するうちに離脱してしまい、購入や申し込みまで至らない可能性があります。
一方で、LPの役割を表すと、広告配信のリンク先として存在し、ユーザーのアクションを喚起することです。
基本的にLPには1つの商品・サービスの特徴や優位性がまとめられているので、ユーザーは求める情報をシンプルに得ることができます。
そのため購入や申し込み、資料請求などのアクションを喚起することが可能になるのです。
2.なぜLPが必要なのか
自社のホームページ以外に、なぜLPが必要なのでしょうか。
主な3つの理由を解説していきます。
(1)CV向上が期待できるため
WebやSNSで配信される広告と連動して特化した内容を顧客に訴えるLPは、CVの向上を図ることができます。
広告の訴求内容に興味を持った顧客は、より深掘りした内容のLPを読むことで興味関心を膨らませるでしょう。
顧客が広告を見て「ちょっと気になる」とクリックしたところ、実績や根拠、実際の顧客の声などを訴求するLPの内容により納得感を得て、購入やお申し込みといった行動を起こすといったイメージです。
(2)ユーザーの途中離脱を防止するため
複数ページを持つホームページでは、他のページにすぐ移動できるため途中離脱しやすい傾向にあります。
一方、LPは独立した1ページの中で商品やサービスの特徴や優位点を紹介します。
注文フォームやお問い合わせフォーム以外のリンク先を設けないので、ページ移動による離脱を避けることが可能です。
(3)ユーザーに語りかけ、関心度を高めるため
LPの基本的な仕様は「縦に長い1ページ」なので、ユーザーは画面を縦に目で追いながら情報を得ていきます。
発信側の意図通りに順を追って訴求できるため、商品・サービスへのユーザーの関心度を自然と引き上げることができます。
結果として、注文や問い合わせといったアクションを起こす可能性を高めることができます。
3.LPの作成方法
文章の構成は「起・承・転・結」と順を追って流れを作るのが一般的とされていますが、LPは結論を言い切るところから構成します。
その理由のひとつとして、LPではファーストビューで顧客の心をつかみ、ページのスクロールを促す必要があるからです。
他にもLPの訴求内容の流れには、以下のようなセオリーがあります。
CVを促すボタンはこの流れの中の最適な場面で何度か登場させ、埋没させないようにしていきます。
■基本的なLPの訴求の流れ
①ファーストビュー 【CVボタン】 ②お悩みへの共感 ③ベネフィット ④実績 【CVボタン】 ⑤お客様の声 ⑥商品・サービスの使い方 ⑦FAQクロージング 【CVボタン】 |
(1)ファーストビュー
LPを開いた時に最初に目にする画面(ファーストビュー)は、顧客の離脱を防ぐ重要な役割があります。
例えば、顧客が得られる効果を端的に表すキャッチコピーや、理想の姿を表現するビジュアル、顧客満足度などの権威性のある数字などを掲載し、顧客の心をつかみます。
流入元となる広告と内容がズレていると離脱につながってしまうので、訴求ポイントが異ならないようにしましょう。
(2)お悩みへの共感
共感の姿勢は人に安心感を与えます。
ここで顧客の「悩み」に共感するような呼びかけを行うことで、よりページ下部の内容への興味を喚起します。
例えば、「こんなことにお悩みではありませんか?」「こんなふうになりたいと思っていませんか?」といった表現を行います。
(3)ベネフィット
続いて、商品・サービスを利用することで得られる顧客メリット(=ベネフィット)を訴求します。
商品・サービスの機能性以上に、顧客に「自分ごと」と思わせて購買行動を促すための重要な訴求内容です。
(4)実績
上記のキャッチコピーやベネフィットへの根拠となる実績の数字や事例を紹介します。
確かな裏付けや根拠を示すことで「そんなうまい話はないでしょう?」と警戒する顧客心理を払拭し、納得感を高めていきます。
(5)お客様の声
実際のお客様の体験談や感想を掲載し、納得から信頼へと促します。
LPを閲覧中の顧客にとって大きな関心事でしょう。
顔写真や氏名、年齢を伴うリアルな声は、口コミと同様の効果があります。
(6)商品・サービスの使い方
ここでは、購入や申し込みといったCV後にどのような流れが待っているのかを訴求します。
商品・サービスの使い方などを、要点をまとめたステップ形式などで説明します。
(7)FAQ
FAQとは「よくある質問」のことです。お客様が実際に問い合わせをしている内容なので、LPを閲覧中の顧客にとっても興味のあるポイントとなるでしょう。
疑問や不安の自己解決にもつながるので、CVを躊躇する気持ちを和らげる効果があります。
(8)クロージング
最後まで閲覧した顧客の背中を押すような内容で、クロージングを行います。「今だけ〇〇円OFF」「期間限定価格」のような、LPの閲覧によって得られるチャンスを感じさせる言葉を添えて、CVに誘導します。
4.作成の上でのポイント
LPを作成する際に押さえておきたいことや、注意すべきポイントをご紹介します。
(1)ターゲットを設定する
LPを作成する際は、必ずターゲットの設定を怠らないようにしましょう。
ターゲットの年齢や性別、家族構成、生活スタイル、興味関心などの詳細な仮説を立てて人物像を浮き彫りにすることを「ペルソナの作成」といいます。
ペルソナが明確になれば、ユーザーの行動を想定した効果的なキーワードを洗い出すことができます。
(1)ターゲットに合わせたトンマナを用意する
トンマナとは、「トーン&マナー」といって、デザインやコピーの表現方法や雰囲気に一貫性を持たせるためのルールのことです。
上記で設定したターゲットにとって刺さるコピーやデザインを追求し、ユーザーの興味関心を惹きつけていきます。
ここで定めるLPのトンマナは、流入元となるWeb広告やSNS広告と同一にしておく必要があります。
広告に興味を持ってクリックしたリンク先であるLPが、広告と違った雰囲気や訴求内容になっていると、ユーザーの離脱の原因となってしまうからです。
(2)フォームの項目を最小限にする
CV直前に必要な対策は、入力フォームの項目を最小限にしておくことです。
商品の注文やサービスの申し込みをする際に、ユーザーはできるだけ入力の手間を避けたいという心理が働きます。
また、住所・氏名以外の情報の入力は、本来必要のない項目ながら企業が顧客情報を得たいという背景が見えるため、ユーザーは「本来不要な個人情報を吸い上げようとしている」と嫌悪感を持つかもしれません。
ユーザーの入力へのストレスを軽減するためには、入力項目は必要最小限にする、入力フォームを複数ページにしないなどの配慮を忘れないようにしましょう。
5.まとめ
1枚のWebページで商品・サービスの魅力を訴え購入や申し込みなどのCVを促すLPは、顧客獲得の重要なプロモーション施策です。
LPを作成する際には、WebやSNSの広告との関連性を高め、基本となる構成の流れの仕組みを理解して作成することが大切です。
顧客の心をつかむためのセオリーを抑えて販売促進につなげていきましょう。
参考サイト
https://infinity-agent.co.jp/lab/landing-page/
https://webtan.impress.co.jp/u/2021/04/05/39692
https://rdlp.jp/lp-article/74901/
https://www.onemarketing.jp/knowledge/word/lp
https://digima.cocoo.co.jp/media/ad-lp
https://digitalidentity.co.jp/blog/ad/landingpage.html
https://infinity-agent.co.jp/lab/lp-element/